【大紀元日本9月25日】米美術品競売大手サザビーズはこのほど、中国の国有企業・歌華芸術に120万ドルを投資し、10年間にわたって提携する契約を結んだ。この提携はサザビーズが中国本土に進出する足がかりになるという。新華日報が報じた。
サザビーズが今回、中国の企業と手を取り合った背景には、外国のオークションハウス(競売会社)が中国国内で文物や芸術品のオークションを行うことを禁じるという中国の法律の存在だ。それを回避する唯一の方法は中国企業と提携することだった。この契約でサザビーズは、世界最大の美術品市場である中国で美術品など収集品の競売が許される初の海外企業となる。
世界の美術品市場は古くから、欧州の老舗オークションハウスに独占されてきた。しかし中国の美術品市場の隆盛やオークション業界での飛躍に伴い、伝統的な国際美術品市場は痛手を負っただけでなく、その拠点も移動する必要が出てきた。現在、世界トップ10のオークションハウスのうち、中国は5ハウスを占めている。
さらに、フランスの有力美術品サイトArtpriceの統計によると、昨年、世界の美術品オークション売上は21%上昇し、総額はかつてない11.54億米ドルに達したという。その中で中国は41%を占めている。また、中国人芸術家の作品は時には、世界のオークション記録を塗り替えている。昨年には、台湾の近代書画家である張大千の作品落札額がピカソを超え、世界一位となっている。
(翻訳編集・坂本)