女性従業員が火炎瓶投げつける 幹部3人即死=湖南省

2012/08/29
更新: 2012/08/29

【大紀元日本8月29日】中国湖南省邵陽市の国有企業である水道水会社で27日午前、女性従業員が会議室でガソリン入りの火炎瓶を投げつける事件が発生した。定例会議に参加していた幹部3人が死亡し、4人が負傷した。犯人が飛び降り自殺したとの情報もある。

死亡したのは同社の共産党書記兼社長、副社長、共産党副書記の3人だった。

同省紀律検査委員会の汚職取締担当の陸群・副主任はミニブログ・微博でこの事件を公にした。その記述によると、犯人の女性は早期退職者であり、会社が約束した子供への就職手配に不満があったため犯行に及んだ。

犯人は事件直後に飛び降りして自殺したという。しかし一部の政府系メディアは、犯人は自殺は未遂で今は病院で治療中だと報じている。

ネット上では、「犯人の子供が約束されていた就職口に、幹部らの親戚が配置されたのでは」との憶測も出ている。

凶悪犯罪であるにもかかわらず、ネット上の書き込みは犯人への同情と支持がほとんどだ。深刻な社会格差間の対立が犯罪の原因にあるとのコメントも多く見られる。「暴力で暴力を制するという事件が続発しているのは、不公平を解決する様々なルートが全部塞がれているため」「もう指導部への直訴をあきらめ、高官に土下座するのもやめた。焼身自殺はもうしない。火炎瓶を手に戦うしかない」と、庶民の無念さがネットにはあふれている。

国内紙・大河報の記者は言論の自由への還元を訴えた。「政治改革を行わず、国民に言論の自由を返さなければ、暴力手段による訴求がますます増える。中央のダチョウ政策(危険に気付いていながら、正視しない)も増え続ける暴力的訴求により壊滅する」と警鐘を鳴らした。

 (翻訳編集・叶子)