【大紀元日本8月9日】北京市が昨年から進めている「市中軸線」の世界文化遺産の申請リストに、毛沢東記念堂や人民英雄記念牌も入れる方針が明らかになった。市当局がこの方針を発表してからインターネットでは批判の声が相次いだ。
北京市は同市の南北中軸線にある永定門、正陽門、太廟、天安門、故宮、鼓楼、鐘楼などといった明・清時代の建造物を世界文化遺産に登録申請する予定だった。だが、2日に開催された地元の文化祭で、東城区文化委員会の魏瑞峰・副主任は、毛沢東記念堂と人民英雄記念碑もこのリストに挙げるべきだと提言した。
百年経たないと文化遺産にならないとは限らない」。魏氏は世界遺産のシドニーオペラハウスを例に挙げ、「その文化的価値も見なくてはならない。私は、人民英雄記念碑も毛沢東記念堂も文化遺産の登録申請範囲に入ると思う」と述べた。
魏氏が触れた「文化的価値」について、国内メディア・中国経済ネットは「文化遺産登録で(毛沢東記念堂の)政治的役割に文化的価値を付け加えようとしている」「ここまで強烈な思想と政治的意味をもつ建造物も中軸線に入れるとなると、世界の遺産として成立するのか」と疑問を呈した。
メディアの遠回しの批判と対照的なのはネットユーザーからのミニブログへの書き込みである。「世界遺産に申請するかどうかの問題ではなく、いつ取り壊すかの問題だ」「文化遺産ではなく、審判を受けることを申請すべきなのでは」「文化遺産?(その存在は)文化の災難だ」「全世界の前でまた恥をかくのはやめてくれ」などといった辛辣な批判が飛び交った。
(翻訳編集・池葉)
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