台湾人男性身柄拘束から1ヶ月が経過 釈放のめど立たず

2012/07/23
更新: 2012/07/23

【大紀元日本7月23日】台湾法輪功学習者の鐘鼎邦(53)さんが、中国当局に身柄を拘束されてからすでに1ヶ月が経ち、家族と支援者らによる懸命な救援活動が行われているにもかかわらず、釈放のめどはまだ立っていない。

親族訪問で中国江西省を訪れたIT企業に勤務する鐘さんは6月18日、同省の贛州空港で警察当局に強制連行された。

身柄拘束について、国営新華社通信はこれまで把握した情報と鐘さんの供述から、鐘さんが電波ジャックに関与したためと報じた。

台湾法輪功弁護団の代表、朱婉_qi_さんによると、鐘さんと面会した中国の弁護士の話では、鐘さんは虐待を受けていないが、精神的に強い圧力がかかっているという。朱さんは、「自供は圧力の下で出された可能性が高い」と指摘し、中国の代理弁護士自身も、法輪功関連の事件を受理したことで身の安否を危惧していると話した。

同事件について、中国事務を担当する行政院大陸委員会は19日の定例記者会見で、中国当局に対して、鐘さんの然るべき権利を絶対的に保障すること、審理をオープンにすることを求めたと発表した。

弁護団の朱婉_qi_さんはボイス・オブ・アメリカ(VOA)に対し、「事件はほとんど進展がない。台湾政府の努力は非常に限定的で、具体的効果がない」と述べ、国際社会の支援を呼びかけていると話した。

この一ヶ月間、鐘さんを救出するため、アムネスティ・インターナショナルなどの国際人権団体や、台湾の民間団体および世界各地の法輪功関係者は相次ぎ抗議集会と署名活動を行っている。

米国下院議員のローラバッカー氏は、馬英九総統に対し釈放に向けてもっと積極的に中国当局に働きかけよう求める書簡を送った。

鐘さんの娘、鐘愛さんは馬英九大統領に嘆願書を送り、政府による救出活動をお願いした。彼女は先週、米ワシントンに渡り、国会議員および国務省に支援を呼びかけた。

鐘愛さんと弟はFACEBOOKでも、各界に対して救援への支持を訴えている。

台湾総統府の報道官、範姜泰氏は先週の政府公告で、「台湾政府はこの事件を非常に注目しており、積極的に対応している」と述べた。

23日午前、民間団体は台湾総統府前で記者会見を開く予定。

(翻訳編集・叶子)