【大紀元日本5月31日】米総合情報サービス会社のブルームバーグは、このほど世界55カ国の石油価格に関して調査を行った。それによると、中国の石油価格は55カ国の中で42位と比較的低いが、国民の石油価格負担指数は55カ国の中で4位となっており、中国国民1人あたりの収入に対する負担率は非常に高いことが示された。
ブルームバーグの石油価格負担指数は、収入に占めるガソリンなどの石油製品への出費の多寡に基づいて算出したもの。同調査によると、中国国民の1人当たりの平均日収は16ドルだが、1ガロン(約3.7リットル)のガソリンを買うのに平均日収の34%かかるという。
一方、石油価格が最も高い国であるノルウェーの石油価格負担指数は55カ国中48位。ノルウェーの1人当たり平均日収は270ドルで、ガソリン1ガロンのコストは平均日収の3.6%しかない。また、米国の1人当たり平均日収は134ドルで、ガソリン1ガロンのコストは同3.1%、石油価格負担指数は50位であった。
同調査によると、石油価格ランキングの上位3カ国はノルウェー、デンマーク、イタリア。石油価格負担指数ランキングでは、1位インド、2位ナイジェリア、3位インドネシアとなっており、4位の中国がそれに続く。
ブルームバーグのこの調査結果について、中国国内のネット掲示板などでは熱い議論が起きている。ネット上の意見の多くは、石油価格を含む物価の急上昇について、何の対応策もない中国政府を批判するものである。
あるネットユーザーは、「石油価格の高騰は物価の高騰を招き、物価の高騰はさらにインフレ率の急上昇を招くという悪循環が形成されている。私たち庶民はもう耐えられない」と書き込んだ。
その他にも、ガソリン価格の上昇など、石油価格の高騰に関係すると見られる物価の急上昇に対して、中国国民の不満は増大する一方だ。ネット上には、次のような書き込みもある。
「国家財政の蓄積は少なくないはずなのに、なぜ国民に還元しないのだ。国民と利益を争う政府が、将来どのような局面に直面するかは明白であろう。しかも現在、石油の国際価格は下落している。なぜ政府は、国内の石油価格を引き下げないのか」
さらには、「中国の石油価格はアメリカと比べて非常に高いが、中国国民の所得はアメリカ人に比べて非常に低い。この原因は、中国(政府)があまりにも腐敗していることにある」と、政府の腐敗を非難する声も見られた。
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