【大紀元日本5月14日】ある法輪功学習者の釈放を求めるための陳情書が党上層部に衝撃を与えたようだ。この陳情書から読み取れる「国民が弾圧を支持していない」というメッセージはついに上層部を動かす事態になるかもしれない。
上層部に近い情報筋は、改革派主導で行われる政治改革はすでに草案が作成され、法輪功問題に触れる可能性があると大紀元に伝えた。
陳情を行ったのは河北省泊頭市近郊に位置する村の住民300人。同じ村に住む村法輪功学習者の王小東さんの自宅からDVDの箱が見つかったことから、法輪功の真相資料の作成に関与していると断定され、王さんは逮捕された。家に7歳の子どもと高齢の母親が残され、妹家族にも被害が及んだ。この出来事は住民の怒りを買い、各世帯の代表者が陳情書に拇印し、村役場も公印で事実関係を証明し、王さんの釈放を求めた。
陳情書は党中央政治局常務委員会で回覧され、弾圧にノーを突きつけられた委員らは住民の声に驚いたという。
今秋の第18回党大会で刷新される最高指導部にとって、法輪功問題は前指導部が残した最大の「負の遺産」となる。法輪功弾圧に消極的なメンバーはこの遺産を引き継ぐ意思がなく、新指導部が発足するまで責任の清算をしたい。
一方、弾圧を発動した江沢民派のメンバーは責任が追及されないよう、反撃に出ている。最近起きた薄熙来氏の事件と陳光誠氏の事件はその攻防戦の舞台となっている。二つの事件と法輪功問題にいずれも社会治安を主管する政法(司法、公安)委とそのトップの周永康氏が関与している。
大紀元が入手した情報によると、「社会的安定の維持」の名目で国防費よりも高額な費用を支出した政法委に対して不正があったかどうか、現在、調査が始まっているという。
(翻訳編集・高遠)
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