韓国地裁、中国人船長に30年懲役刑 中国政府は反発

2012/04/20
更新: 2012/04/20

【大紀元日本4月20日】韓国の仁川地方裁判所は19日、同国の海洋警察官を刺殺した中国漁船の船長に懲役30年、罰金2千万ウォン(約142万円)との判決を言い渡した。中国側は判決内容に異議を申し立てている。

昨年12月、韓国最西端の仁川市小青島(ソチョンド)から西南87キロ付近の、韓国の排他的経済水域(EEZ)で違法操業していた同中国人船長は、取り締まりにあたった韓国海洋警察の警官一人を刺殺し、一人に重傷を負わせた。

判決理由について、裁判所側は、「被害者家族と(韓国)国民に巨大な苦痛をもたらし、その犯行は非常に悪質だ」などと説明した。

また、当時同じ漁船に同乗していたほかの8人の船員と、他の漁船の船長1人には、それぞれ1年半から5年の懲役刑と、1千万~2千万ウォンの罰金刑が科された。

韓国側のこの判決について、中国外交部の劉為民・報道官は当日の定例記者会見で、中韓両国は現場である黄海上で排他的経済水域の境界線を確定していないため、韓国側が一方的に「排他的経済水域」との文言を使った中国漁民への判決を受け入れられない、と発言した。同報道官は、「中国側は同案件の進展に引き続き注目し、当事者の中国公民に必要な援助を提供し、彼らの正当かつ合法な権益を守っていく」と述べた。

 (翻訳編集・叶子)