【大紀元日本3月19日】中国官僚の間では飲酒量を競い合うのが習慣化しており、公金での過剰な飲食接待や出張が一種の風潮となっている。
官僚たちの「消費酒量」は驚くべき数字だ。「全人大」代表で湖北省統計局の葉青副局長によると、全国政府機関の飲酒量は杭州にある西湖1杯分に相当する1400万トン以上だという。葉副局長は指導幹部が直接清算できる権利をなくし、公費の消費抑制を呼び掛けた。このニュースに対し、ネットユーザー数10万人からは、官僚たちの飲み干しているのは庶民の血と汗であり、このような歪んだ風習を止めるよう当局に要求すべきとの怒りのコメントが寄せられた。
ちょうど北京の「両会」に出席していた葉副局長は「京華時報」から取材を受けた際、公務の飲食接待や公務のための出張は「三公」消費(公金飲食、公費旅行、公用車使用)の二大構成部分であると指摘。ある推計データでは、中国1年間の公務に用いられる酒量は毎年、西湖1杯分といわれている。西湖は浙江省杭州市にあり、面積はおよそ6.5平方キロメートル。容量は約1429万立方メートルだ。つまり、中国内地の官僚は毎年公金で1400万トン以上の酒を飲んでいることを意味している。
中国では「勤務先清算制」が現在に至るまで実行されており、各政府部署で公務接待に使った飲食費の清算、公務出張や宿泊費清算は殆ど各部署の責任者が申請後、清算されている。このような清算制度の弊害は部門「最高責任者」のいい加減な清算や虚偽申請を管理する術もないと葉副局長は指摘している。
中国には「お上の一食は、庶民の数年分の食糧」ということわざがある。ニュースは世論やネットユーザーの注目を引き起こした。あるネットユーザーは、官界ははっきり言えば酒池肉林であると形容し、また、他のメディアは全国政府機関の飲酒量は西湖1杯分どころか、少なくとも三峡ダム1杯分になるだろうと伝えた。またあるメディアは、西湖1杯分の酒は、貧しい山岳地帯に住む無数の子供たちに小学校を建て、彼らに1年分の昼食を提供する金額になるだろうと伝えている。
民主党派九三学社によると、今年の両会で提案された「公金による飲食についての建議」の中には、こういった公金による飲食の支出は1年間ですでに3千億元に達したと記載されている。しかし、外界は実際の数字はこれだけにとどまらないとの見方をしている。
(翻訳編集・坂本)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。