【大紀元日本12月16日】中国外務省の劉為民・報道官は15日の記者会見で、李軍華・駐ミャンマー大使が民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんとこのほど会談したことを明らかにした。
劉報道官は「スー・チーさんは何度も中国との接触を求めており、大使はこれに応じ、スー・チーさんの考えを聞いた」と述べた。
米セントラル・オクラホマ大学の西太平洋研究所の李小兵所長は、この会談は中国国内の政策が民主化に向けて歩み出したのではなく、あくまでも「外交上の策略」として見るべきだと指摘した。「中国は米国のアジア復帰と中国包囲を警戒し、地域協力の強化で防御している」と李所長はラジオ自由アジア(RFA)の取材に語った。
最近、スー・チーさんが率いる国民民主連盟が合法政党として認められ、スー・チーさんの国会補欠選挙立候補への道筋がついた。「スー・チーさんはノーベル賞の受賞者で注目度が高い。選挙で当選する可能性も高い。中国はその可能性を見込んで布石を打った」と、香港のフェニックステレビの龐忠・元ニュースプロデューサーは分析する。
「中国は国際社会で仲間を増やそうとしている。特にアジアで」。米国がアジア復帰をアピールし、ミャンマーとも急接近を果たしたことに対し、中国は「これ以上負けられない」として、外交政策の調整を進めていると龐氏は見ている。
(翻訳編集・張凛音)