法輪功迫害を報道した米紙記者 中国滞在ビザが拒否=ウィキリークス

2011/11/04
更新: 2011/11/04

【大紀元日本11月3日】ウィキリークスがこのほど公表した米国の外交公電によると、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者は中国政府による法輪功への迫害を報道したため、中国の滞在ビザの交付が拒否され、同紙は米国政府に交渉を要求していたことが明らかになった。

同公電は駐北京の米国大使館が2007年10日15日に作成したもの。ウォール・ストリート・ジャーナル紙の北京支局のレベッカ・ブルメンスティーン主任とイアン・ジョンソン記者は同年10月10日、米国大使館の関係者を訪ねて、米国国務省に対して、ジョンソン記者の中国長期滞在ビザの交付を中国政府に交渉するよう要請したという。

ジョンソン記者は中国駐在期間中の2001年春、中国政府による法輪功への迫害を頻繁に報道した。これらの報道が後に米国の最も権威あるピューリツァー賞を受賞した。その後出版された同記者の著書「野草」(Wild Grass)にも法輪功迫害に関する文章が収められた。中国外交部はこの本を証拠として取り上げて、ジョンソン記者は法輪功の支持者だと結論付け、それが長期滞在ビザを交付しない理由となった。

同公電によると、この一件を交渉するため、米国大使館の外交官ダン・ピキュータ氏は大使館員とともに、10月12日に中国外交部新聞司の劉建超・司長の元を訪ねた。ピキュータ氏は、中国外交部の本件の対応は理解し難いだと指摘し、報道の自由を抑圧するイメージをもたらすとけん制した。それに対して劉司長は、いかなる法輪功と関連する活動は「違法である」とし、「中国政府は法輪功の支持者を認めない、この団体は我々の敵である」などと答えたという。

その後、ジョンソン記者には更新できる短期滞在のビザーが交付された。同公電は米国大使館員の見解として、中国政府は一層彼の報道を細かくチェックするであろうと記した。

一方、同紙によると、傘下のエンディ・ヒギンス記者とワシントン・ポスト紙のジョン・ポンフレット記者も以前同様の境遇に遭った。彼らは皆中国駐在期間中に中国政府の意向に沿わない報道を制作したため、ビザー交付が拒否されていた。ポンフレット記者は後に米国大使館や、米国務省とその他の高官の働きにより、1997年に中国の入国ビザを取得したという。

(記者・陳俊村、翻訳編集・叶子)