【大紀元日本10月20日】米国の商業機密を窃取し、商業スパイの容疑で提訴された米国在住の中国人科学者・黄科学被告(男、46歳)は現地時間18日、米国インディアナ州の連邦裁判所で罪状を認めた。
同被告は中国生まれで、米国の永住権を持っている。2003年から2008年までザ・ダウ・ケミカル・カンパニー社に勤めた。
米国司法省の声明によると、同被告は2007年~2010年に、ダウ・ケミカルで研究開発の責任者を担当した無公害殺虫剤の商業機密をドイツと中国に提供し、その上、窃取した資料で違法な研究を行おうとしていた。中国とつながりを持つ某外国の大学を支援するためだったという。
18日に公表された検察側の訴状によれば、2008年、黄科学被告はカーギル社(本部・ミネソタ州ミネアポリス市)に転職した後、同社の食物新製品の機密情報を盗み出して、中国の湖南師範大学のある学生に渡した。
米国司法省の報道官は、同被告のスパイ行為は米国企業に計3億ドルの損失をもたらしたと述べた。
同省は1996年に成立した産業スパイ法に基いて、同被告の罪状を認定した。最高25年の禁固刑に処される。
米国では在米中国人によるスパイ事件が後を絶たない。今年4月には、米フォード自動車の元エンジニアの郁向東被告が、工業機密を窃取して中国の自動車会社に提供したとの罪で70カ月間の禁固刑と罰金刑が言い渡された。同被告は刑期満了後に中国に強制送還される見通しだ。
(翻訳編集・叶子)