【大紀元日本9月17日】中国湖北省洪湖市で14日朝、市共産党委員会の陸君華・宣伝課長がオフィスの7階から転落死した。1カ月足らずのうちに、省内で非正常な死亡を遂げた幹部はこれで3人目となった。警察当局は調査に着手しているもよう。
一人目の死者は湖北省襄陽市の共産党幹部・曹新権氏だった。
ネットでの公開情報によると、8月26日夕方、同氏は会計監察の業務中に、オフィスの4階から転落して死亡した。後に、足の筋が切断されていたことから、何者かに殺害されたのではないかと遺族は主張している。一方、現地警察当局は飛降り自殺と断定した。遺族はその結論を受け入れず、調査を求めたが恐喝を受けているという。そのような状況の中、遺族はインターネットで情報を公開して、助けを求めている。
二人目の死者は湖北省公安県の検察局幹部・謝業新氏だった。
8月27日夜、同氏はオフィスで謎の死を遂げた。体には11カ所の切り傷があり、そのうちの4カ所は首あたりで、17cmの長さに及んだものもあった。気管と喉も切断されて、胸部と腹部の4カ所の切り傷は、胸腔まで届いている。両手首の血管と筋も切られている。警察当局は自傷行為であると断定し、自殺の結論を出した。遺族はそれに納得していないという。
そして、今月14日に、洪湖市の陸君華・宣伝課長がオフィスの7階から転落死した。
近年、中国では体制の幹部の「自殺」が多発している。その多くはうつ病が原因とされている。今回の湖北省での幹部の連続不審死事件について、十数年間共産党の幹部を務めていた省内在住の胡俊雄さんは次のように証言した。「政府機関内部では、人間関係がとても複雑で、内部の権力闘争が非常に激しい。時には身の危険を感じる。多くの裏幕を知ってしまい、知るべきではないことも知ってしまう。もし、だれかに逆らったりしていたら、命の危険を招く場合もある。まさに一寸先は闇だ」
同省在住の民主活動家・秦永敏氏も見解を示した。「これらの幹部のいわゆる自殺には、多くの疑問点が残る。このような事例が全国範囲でよく発生しており、その原因は、中国の政治体制が闇社会と癒着していることにある。いま、社会の対立がますます激化し、現行の政治体制の問題点を露呈している」
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