【大紀元日本8月29日】菅直人首相の後任を選ぶ民主党代表選挙が都内で29日行われ、決選投票の末、野田佳彦財務相が、党内最大勢力を抱える小沢一郎元代表の支持を受けた海江田万里経済産業相を破り、新代表に当選した。
1回目の投票では、5人の候補者のうちいずれも有効投票の過半数に届かず、第1位の海江田氏と、第2位の野田氏の間で、決選投票が行われた。その結果、野田氏が海江田氏を逆転し、新代表に選出された。
新代表の就任挨拶で野田氏は、政権運営を雪の坂道で雪だるまを押し上げていくようなものと表現、低迷する民主党支持率などを含め、現在はこの雪だるまが「転がり落ちている状態」とし、「雪だるまを前進させ、国民のための政治を実現するために同志一人ひとりに存分に力を発揮していただきたい」と力強く述べた。
党内勢力は、新代表の選出に前向きなコメントを残している。仙石官房副長官は「怨念を超えて、と言っていた。(野田氏なら)やってくれると思う」と述べ、鳩山由紀夫前首相は「彼(野田氏)の『ノーサイド』という言葉を信頼したい。挙党体制を彼なら築けるんじゃないか」と祝福した。渡部民主党最高顧問は、「新代表は、東日本大震災や原発事故の収束など災害対策をしっかりやり、経済復興もしなければいけない」と話した。
選出後の会見では、記者から党内人事への質問が相次いだ。野田氏は「党を挙げた体制を作っていきたい」とし、発表時期については「もう一度整理して、なるべく早い段階で公表したい」と述べるに留まった。
野田氏は30日の首相指名選挙で新首相に選出され、新代表としての任期は菅代表の残り任期である来年9月までとなる。