【大紀元日本8月10日】スーダン訪問中の中国外交部の楊潔篪・外相は8日、中国政府が今後も政治と経済の両面でスーダンを支援するとの意向を、同国ケルティ外相に伝えた。英BBC(中国語版)が報じた。
この日、スーダンのケルティ外相と会談した後、楊外相は記者会見で、「同地区や世界のその他の地区でいかなる事があったとしても、私たちは引き続き、スーダンとの友好な協力関係を強めていく」と述べた。
また同外相は、「中国はスーダンを支援して、既存の油田の生産量を拡大させるほか、両国の石油、農業および炭鉱資源の発掘・開発などの分野で協力する意向だ」と述べた。
今回の訪問で、中国側はスーダンに1億元(約12億円)の無利息借款を提供した。
一方、ケルティ外相は、国連安保理および国連人権委員会の席で、中国政府がスーダンへの支援を表明したことに感謝の意を表した。メディアに対して同外相は、「中国の助けがあったからこそ、国連平和維持部隊の関連決議での『一部のマイナス要素』が削られた」と述べた。
ケルティ外相によると、中国側は、中国国営の石油大手によるスーダンへの投資を拡大すると約束したという。
楊潔篪外相は同日、バシル大統領とも会談した。ダルフール紛争の主導者として国際手配されているバシル大統領は、先月北京を訪れたばかりだ。その訪問について、国際社会から批判の声が上がっていた。
スーダン政府にとって、中国政府は長年の盟友であり主要な武器供給国でもある。同政府はダルフール紛争の問題で、1997年から米国の経済制裁を受けている。中国政府はバシル政権の忠実な支援者として、度々国際社会から非難されている。
(翻訳編集・叶子)