【大紀元日本8月6日】中国広西チワン族自治区各地が20年来最悪の電力不足に見舞われている。現地住民によると同自治区では、電力の供給状況が2か月近く緊迫しており、続いており、例年よりも停電発生率が高い。また、1000社以上の企業が操業停止、または一部操業停止を強いられている。
「ある時は夜7時から10時まで停電した。昼間も朝9時から夕方5時まで停電したことがある。民家にも工場にも、電力の供給が滞る。2か月近くこんな状態だ」同自治区欽州郷鎮の白さんは記者に訴えた。
また、桂林に住む蘇さんによると、毎年、洪水で川が氾濫する時期に入ったが、今年は夏の降雨量が少ないという。干ばつのうえに住民も工場も電力制限を受け、ここ2か月近く、週に一度の停電が実施されている。エアコンが使えないので耐えがたい暑さになると、蘇さんは不満を漏らした。
広西電網公司:電力不足率は30%
2日付けの「中国経済時報」によると、広西電網公司は今年の電力供給の不足率がおよそ30%であると伝えている。現在この状況はますます深刻化しつつあり、同区の主要電力供給源である火力発電所は、石炭不足のため一部運転停止。大規模な水力発電所3か所も降雨量不足のため、電力が十分に供給できない状況にある。
広西電網公司の副チーフエンジニア顧南峰氏は、先日開かれた記者会見で、同自治区の電力が350万から400万キロワット不足していると伝えている。
石炭についても約13日分にあたる122万トンしか確保できていない。このため現在広西全地区では1000社以上の企業が操業停止、あるいは一部操業停止を余儀なくされている。また、南寧市の一部道路でも道路灯の点灯を半減するなどの対策をとっている。
(記者・方暁、翻訳編集・坂本)