【大紀元日本7月14日】中国渤海の油田「蓬莱19-3」号の原油流出事故の処理はまだ終えていないうちに、同じく渤海にある中国の油田で原油流出事故が再び発生した。
事故が起きたのは、遼寧省沖にある中国海洋石油有限公司(略称・中海油)の最大海上油田「綏中36-1」。中海油の発表によると、12日深夜1時30分「綏中36-1」の主要コントロールシステムに故障が起きて、同社が管理する全油田の活動が突然停止し、原油が流出した。同社によると、流出した原油は100~150リットルで、約1平方キロメートルに広がったという。
6月4日と17日に発生した、油田「蓬莱19-3」の原油流出事故は、同月21日にインターネットで暴露されてから、7月1日になって中海油が初めて公に発表した。その当時、「原油で汚染された海の面積は200平方メートルで、原油流出を完全にコントロールし、原油回収もほとんど完成した」と同社は声明を出していた。
しかし、中国海洋局が調査をしたところ、実際には計4千平方キロ超にわたり海洋が汚染されていたことが明らかになった。しかも、7月10日の観測衛星の情報や海底の探測により、「蓬莱19-3」の2カ所からは依然、原油が流出しているという。
また新華社通信によると、中国海洋局は13日、「蓬莱19-3」の生産作業を担当している米石油大手コノコフィリップスに、直ちに生産停止をするよう同日に要求したという。
中海油の関係者の話によると、「綏中36-1」油田の地質条件は複雑で、原油層の分布が区別し難い上に濃度が非常に高く、石油への精製が困難とされている。外国の会社が合作を断る状況下で中海油は独自に「綏中36-1」の操業を始めたという。
渤海は山東半島と遼東半島に囲まれた海で、海水の交換性が低い。今回の原油流出事故は海洋の生態や海岸の養殖業に深刻な影響をもたらしたと専門家から懸念する声が上がっているが、その被害の実態はまだ明らかにされていない。
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