【大紀元日本5月17日】今から19年前の1992年5月13日、中国吉林省の長春市で史上初めて法輪功(正式名、ファルンゴン)を伝授する公開講座が開催された。
法輪功学習者の数は、今や全世界で1億人を超えると言われており、法輪功が伝えだされた5月13日を記念日「世界法輪大法デー」と制定して、祝賀行事を行う動きが世界各地で広まっている。
また、現在米国に在住する中国出身の人権活動家・唐柏橋氏は、長年にわたって法輪功学習者に接してきた自身の経験から、彼らの道徳性の高さについて「法輪功は中国の希望」と称賛した。
法輪功が広く支持される理由
1992年5月13日から、創始者・李洪志氏によって広く世に伝えだされた法輪功は、法輪大法(ファルンダーファ)とも呼ばれる中国伝統の気功修煉法であるという。
法輪功は、誰でも学びやすいシンプルな五式の功法にまとめられており、人間の心と身体に良い効果をもたらすとされる。法輪功を始めたことにより、病院の治療では治らなかった難しい病気が劇的に改善されるなど、その驚異的な健康効果を示す実例が無数に現れるとともに、人間の精神を落ち着かせ、理性的で、優しく穏やかな心を常に保つことができるようになる。
法輪功は、宗教ではなく、あくまでも自己を内面から正して向上させていく修煉を目指すものである。したがってそれを学ぶ人は、信者とは呼ばず、学習者または修煉者と呼ぶ。
その学習者が法輪功を他の人に教えるに当たっては、自分の考えを入れない、費用を徴収しない、謝礼を受け取らないなどの教えが厳格に守られている。
また法輪功は組織を持たず、会員名簿に相当するようなものも一切ない。指導者である李洪志氏以外、修煉を始めた時期に関係なく、全て上下関係のない平等な学習者であるとされる。世界各地における法輪功の活動は、組織による命令ではなく、全て学習者同士の理性的な協調によって運営されている。
法輪功は、そのような誠実な伝え方によって洋の東西を問わず広まり、多くの人々の絶大な信頼を獲得したのである
世界各地の州・市で「世界法輪大法デー」公布
法輪功(法輪大法)のすばらしさは、今や法輪功学習者以外の一般の人々も広く認知するところとなった。
各国の政府および州・市などの自治体が、続々と法輪功の創始者・李洪志氏を表彰するとともに、近年では、5月13日をその自治体の「法輪大法の日」として可決し、公布するという動きも顕著になっている。
先日、5月10日に米ニューヨーク州上院で、今年5月をニューヨーク州の「法輪大法の月(FALUN DAFA MONTH)」と定める決議案が可決され、さらに2011年5月13日の「世界法輪大法デー」に対して表彰を行った。
また、米ミズーリ州のセントピーターズ市、セントチャールズ市、メーン州のポートランド市、インディアナ州のカモル市、ローガンズポート市、コロラド州のデンバー市、ボルダー市、フロリダ州のベロビーチ市、オーランド市などの各市でも、5月13日を「法輪大法デー」として公布し、法輪大法を表彰した。テキサス州のオースティン市では、5月6日を「法輪大法祝賀デー」として宣言した。
カナダ・オンタリオ州のキングストン市でも、5月13日を「法輪大法デー」として制定・公布するとともに、法輪功が人々にもたらした功績を称賛した。
キングストン市から贈られた表彰状の英文の抄訳は、次の通り。
カナダ・オンタリオ州キングストン市で制定、公布された「法輪大法デー(FALUN DAFA DAY)」の表彰状。
法輪大法は「真・善・忍」を修煉原則とする高次元の修煉体系であり、人々の心身に健康をもたらした。1992年より、李洪志氏によって公に伝えられてから、各階層の修煉者たちは法輪大法に基いて修煉し、その健康に対する効果を実証した。法輪大法は世界114カ国に伝わり、一億人余りの人々が修煉している。法輪大法の修煉者が、現した優しさと忍耐力は善良な世人を感動させた。そして、カナダの法輪大法修煉者の全てが、5月13日の法輪大法デーを祝賀した。これらのことに鑑み、私は5月13日を法輪大法デーとして公布し、法輪大法の修煉原則である真・善・忍を、ここに表彰する。2011年5月4日、オンタリオ州キングストン市にて。キングストン市長Mark Gerretsen。
またカナダ・ブリティッシュコロンビア州のケロウナ市も、今年5月を「法輪大法の月」と公布している。
全てを挙げることができないほどその数は多いが、いずれの表彰状も市や州の議会で可決され、それぞれの首長が承認してサインした正式なものであることは言うまでもない。
今年も5月13日またはその前後に、世界各地の法輪功学習者たちは一連の祝賀行事を盛大に行った。それらの行事は、各界の著名人が絶え間なく登壇して祝辞を述べるとともに、法輪功学習者以外の市民にも歓迎される、心温まるものであったという。
カナダ・トロント市で、登壇したゲストのVIPとともに法輪功の歌を歌う(大紀元)
カナダ首相からも祝辞
カナダのスティーブン・ハーパー首相からも15日、カナダ法輪大法佛学会を通じて、5・13法輪大法デーへの祝辞が寄せられた。
そのメッセージの内容は、「人々はこの1カ月の祝賀期間中、法輪大法が今まで歩んできた道を思い出し、『真・善・忍』の価値をさらに認識することができるでしょう。私はカナダの民衆と共に、法輪功の功法と理念を分かち合い、法輪大法佛学会を称賛します。あなたたちは、法輪功の広めることに努力し続け、我が国の多元文化と社会に多大な貢献をされたのです」というものだった。
中国でのみ法輪功が迫害される不条理
世界は確実に法輪功のすばらしさを認め、その自由を完全に保障している。
しかし中国国内においては、世界が認めているこの法輪功を「邪教」だと決め付け、今もなお法輪功学習者に対して凄惨で残酷な迫害が続けられているのである。
先述のように、正統な中国伝統文化に基づく気功修煉法である法輪功は、人間の精神を正し、道徳性を高めるのに絶大な効力をもつ。
歴史を仮定で述べることはできないが、もしも中国で法輪功への迫害が行われなかったならば、腐敗と暴力が蔓延する中国社会において、法輪功はその浄化作用を最大限に発揮し、中国と中国人を、世界人類にとって最も理想的な形で再生させたであろう。
しかし、中国共産党とその首魁・江沢民は、その最も望ましい中国の希望を拒否した。
しかも、あろうことか善良な法輪功学習者を片端から不当逮捕した上、恐るべき思想改造施設に入れて、法輪功を放棄させるため拷問・虐待の限りを尽くし、命を奪ったのである。
その犠牲者は、現在身元が分かっているだけでも3434人とされるが、身元不明あるいは行方不明になっている法輪功学習者で死亡した人を含めれば、その数字を遥かに超えると見られている。
法輪功の圧倒的な人気に対して、狂気的な嫉妬心と脅威を抱いた江沢民は、すでに1996年頃から、法輪功の書籍の出版を制限するなどの圧力をかけ始めていた。
1999年4月25日に起きた、いわゆる「中南海事件」は、法輪功学習者が中国政府に抗議するために「中南海を包囲」したのではなく、合法的に静かな陳情を行うため陳情局に集まった人々を警察が誘導して中南海に連れて行き、壁沿いに立たせたのである。この事実は、当時その場にいた人の証言によって明らかにされている。この時、人々が陳情した内容(天津で不当拘束された法輪功学習者の解放など)については、当時の朱鎔基首相が直接陳情者から話を聞き、要望の通りにするようすぐに指示を出して、極めて円満に解決している。
つまり、この4月25日の時点で、「中南海包囲で中国政府が驚いたため、7月の法輪功弾圧に至った」という認識は、全く間違っていることになる。
朱首相とは別のところにいた江沢民とその一派が、当初からのシナリオ通りに「中南海を包囲」させ、法輪功弾圧の口実を設けた。それをもとに、江沢民は99年7月20日、「法輪功を3カ月で消滅させよ」という大弾圧を発令する。
迫害開始前、中国共産党の高官や高級軍人も含めて、法輪功学習者は中国国内だけで7千万人から1億人近くいたとされる。その法輪功を「消滅」させるなど正気の沙汰ではないが、江沢民という中国国民からも全く評価されていなかった暗愚の元首は、それを命じてしまった。
以来12年間、世界各国で歓迎されている法輪功が、故国である中国で迫害されるという「巨大な不条理」が、2011年の現在も依然として続いているのである。
誤解なきよう付記するが、法輪功は、中国の憲法や法律に照らして、当時も現在も全く合法的なものであり、違法行為や反社会的行為は一切行っていない。
本編の後続の部分で再度言及するが、「法輪功学習者が精神異常を起こして、凶悪犯罪を犯した」などという忌まわしき事例は、全てが内外に向けた中国共産党による情報戦の産物であり、全てが虚偽であることは言うまでもない。
中国共産党の本質である「嘘と暴力」は依然として続いているが、歴史は間もなく明確な答えを出すであろう。そのことを本編で明らかにしていく。
(続く)