【大紀元日本5月7日】4日、上海では市政府前に数千人が集まり、当局による不法な拘禁、労働教育所への送還、陳情阻止、強制立退きなどさまざまな弾圧への抗議を行った。同じ日に普陀区でも強制立退きに遭った100人近い人が「民のための決定を!」と書かれた横断幕を掲げて抗議した。RFAアジア自由放送が伝えた。
濾湾区の陳情者・沈咏梅さんは市政府前に集まった1人。当日は数千人が集まり、一部新疆の人々がスローガンを叫んだり歌を歌ったりしていたという。陳情者への迫害は却って皆をさらに団結させたと沈さんは話した。
また、普陀区の立退きを強いられた倪さんは4月29日、北京で陳情し同市豊台区の久敬庄送還所に拘禁されたあと、4日上海に戻り直接市政府にやって来た。倪さんの話によると、投書・陳情に対応する職員は陳情者の身分証を差し押さえており、陳情者が白紙にサインしてはじめて、身分証を受け取ることができる。サインをしない人は殴られるという。
「職員は陳情者に対し、地元に戻らず、サインしない者は殴ると言った。ある人は殴られて鼻が歪み顔が腫れており、騒げば彼らのようになると職員に言われたため、自分はサインして帰って来た」
倪さんと同時期に北京に陳情に行った上海からの陳情者はおよそ2000人。彼らはその後みな久敬庄送還所に送られていた。人権保護サイト「参与ネット」によると、久敬庄送還所で少なくとも1人が職員から暴行を受け肋骨2本を折る重傷を負ったほか、5人が拘束されているという。
当局は多くの治安維持費を、追跡・陳情阻止や送還・拘留・軟禁のために投入し、常連陳情者らの行動を制限しているものの、新たな問題が次から次へとわき上がっているようだ。
上海の人権活動家の石林さんは、「庶民が投書・陳情をすると逮捕される。司法は庶民を保護せず、逆に陳情者に対して誰もが法律を執行する権利を持つようだ。昨日は公民でも、今日は貧民になり、明日は難民になる。つまりこのような状況、立場なのだ」と話している。
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