【大紀元日本4月27日】広東省で、トウモロコシ澱粉に墨汁や工業用パラフィンを添加して作られたニセ春雨が、「純サツマイモ春雨」として市場に45トン流入していたことが明らかになった。
南方都市報によると、広東省中山市品質監督局は数日前に市民から市場で購入したサツマイモ春雨を食べた後、嘔吐や下痢を起こしたという苦情の電話を受けた。21日、同局は港口鎮鋪錦村の外れにある中山市詳明食品有限公司の作業場を捜査し、およそ5トンのニセ春雨の完成品、大量の墨汁、黄色や浅緑色の着色料などの添加剤を押収。サツマイモの代わりに普通のトウモロコシ澱粉を原料に使用していた。この作業場での生産は今年2月に開始され、すでに45万トンのニセ春雨を市場に卸した。サツマイモ春雨はもちもちした食感のため中国で人気で、値段も普通の春雨より高いという。
墨汁やパラフィンで作られた春雨
「この悪質な作業場は林の中の隠れた場所にあり、周囲の空地には竹竿が立てられており、たくさんのニセ春雨が干されていた。また、十数個の水槽の中には緑色の半製品が浸けられ、悪臭を放っていた。黒い液体の入った容器の周囲にはハエが飛び交っている」。南方都市報はこのように作業場の様子を記した。
着色料で染色された春雨(南方都市報よりスクリーンショット)
倉庫の中には食用トウモロコシ澱粉が山のように積まれ、「工業用途のみ」と印字された半精錬パラフィンも十数袋確認された。また、背丈ほどの高さに積まれた完成品のパッケージには「純紅サツマイモ、緑色食品(品質の良い農産物)、湘南特産」などの文字が印刷されていたという。
生産者である中山市詳明食品有限公司は、生産に必要な営業許可証、生産許可証、衛生許可証の3つの許可証を揃えており、昨年末に商工業局で登録されている。
同社の経営者は、東莞市で同様の作業場を経営していたが、「競争が激しい」ため中山に移って来たと話す。東莞市には似たようなニセ春雨工場が20~30カ所存在し、どこも墨汁で春雨を染めているという。自分のところのサツマイモ春雨のコストは3000元、本当のサツマイモ春雨の価格は5000元以上すると話している。
中山市品質監督局は、サツマイモ春雨の真偽は肉眼で確認できると話す。本物のサツマイモ春雨の色は少し褐色を帯びるが、春雨の色が鮮やか過ぎるものは注意しなければならないという。
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