【大紀元日本3月24日】中国石油化工集団(中石化)上海高橋支社で20日、硫化物漏れ事故が発生し、上海市内の複数の地区の空気中に、腐卵臭、ガス、農薬などの臭いが充満。一部の住民が吐き気や目まいを訴えた。市の環境保護部門は、硫化物漏れの発生源の監視と拡散した範囲の調査を急いでいる。
東方ネットによると、20日の昼12時ごろに上海市の多くの地区で異臭が発生。浦東区に住む張さんは全てのドアや窓を閉めても化学ガスのような臭いがして、目まいの症状が出たという。午後3時半頃に、別の地区の住民も農薬のような臭いがすると訴えた。異臭は夜の8時過ぎになっても消えないと徐滙区のネットユーザーが書き込んでいる。
上海市環保局の調査によれば、中石化の高橋支社で行われた製造工程の調整が遅れたことが、硫化物の漏れと異臭発生の原因だという。また、今回の異臭は人体の健康に影響を与えないと説明し、日本の放射線漏れとも無関係だと発表した。
一方、復旦大学の陳建民教授は今回の異臭について、硫化水素が漏れ、メタンチオール、スルフィドなどの溶剤が揮発して空気中に広がったと分析し、当日の低気圧・高湿度・強風などの気象条件が異臭の広がりを加速させたと指摘した。
(翻訳編集・余靜)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。