【大紀元日本2月21日】 カナダ政府は17日、財務省と防衛研究所を含む同連邦政府の3つの主要機関のコンピューター・システムが1月初め、ハッカー攻撃を受けたことを公表した。これらの攻撃は中国のサーバーからであることが、カナダ安全機関の調査で判明した。
カナダのテレビ局CBCの報道によると、今回の攻撃では、ハッカーは同国政府高官のパソコンに侵入し、政府関連のデーターベースにアクセスするための重要なパスワードを入手しようとしていた。早期発見されたため情報の漏洩はなかったとみられる。
また、ロイター通信、CBCの報道によれば、カナダ政府のネット安全機関が調査した結果、今回のハッカー攻撃のIPアドレスは中国国内のサーバーのものであると断定した。
カナダのネット・セキュリティの専門家は、カナダ政府に対するハッカー攻撃の件数は、ここ数年多発していると指摘している。
セキュリティ問題の専門家であるカナダ諜報機関のマイケル・ジュノーカツヤ元高官は、同国テレビ局CTVの取材に対し、今回のハッカー攻撃は明らかに諜報活動であると指摘し、中国当局は関与を否定するだろうが、事前に把握していたことはほぼ確実である、と述べた。
中国外交部の馬朝旭・報道官は、今回のハッカー攻撃について当局の関与を否定した。
サイバー諜報活動の専門家ロン・デーバート氏は、昨年、中国のハッカー組織がインドの政府機関のパソコンに侵入したことが突き止められた時も、中国当局は関与を否定していたことを指摘。
一方、カナダの専門家チームの調査によれば、中国国内では厖大なハッカー組織が存在しており、これまで103カ国で政府機関のパソコン約1300台に侵入している。悪名高き「幽霊ネット」(GhostNet)によるものだと同チームは断定した。
今月10日にも、米ネットセキュリティー大手・マカフィー社は、中国発のハッカーが米国の5大石油会社に対してスパイ活動を行ったと報告している。
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