【大紀元日本2月8日】元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏は7日夜、都内で開かれた会見の中で、インターネットを利用するマスメディアのあり方について、「今後はネットだけで成立するメディアも出てくるだろう」と、その将来性の展望を語った。
インターネット全体として「無料(タダ)」のサービスが主流となっている中、いかにビジネスを成立させていくか、との記者の質問に対し、堀江氏は、「コンテンツの作り方やインフラにコストをかけないなどの工夫が必要」と述べた。また最近のネットユーザーの動向については、「昔と比べてクレジット支払いや課金制に対する抵抗が薄れ、良い流れになってきた。ネットだけで完結して、(経営モデルとして)成立するマスメディアも出てくる」と述べた。
堀江氏はその成功例として、有料課金制を一部導入した動画配信サイト「ニコニコ動画」や、NTTドコモとエイベックス社が提供する携帯電話向け放送局「BeeTV」などを挙げた。また自身が配信するメールマガジンについて、「年間1億円の利益になっている」と話した。堀江氏は、「誰も信じないけど、メールマガジンは新しいマスメディア形態だと確信している」とも述べた。
一方、既存のマスメディア形態である新聞・TVについては、世界の「メディア王」と称される豪メディア・ニューズ社会長ルパート・マードック氏の名前を挙げ、「今の古い保守的な姿勢のままでインターネット関連事業に参画しても、成功できない」と指摘し、実名を明らかにした報道姿勢に変えるか、もしくは有料登録制を導入した形を取るかで変化を遂げられるのではないか、と分析している。
堀江氏は、2006年当時、社長を勤めていたライブドアが証券取引法違反などの容疑で東京地検に起訴され、現在もなお係争が続いている事件(通称:ライブドア事件)についての見解も述べた。事件の直接的・間接的な共通要因として、「保守的な体制を変えることを拒んだ人々に、侵略者と思われて反感を買ってしまったことだ」という。
同社経営からは完全に身を引いた堀江氏は、現在、講演や書籍販売、有料動画コンテンツ作成、雑誌監修など多岐にわたって個人的な活動を続けている。また、注目されている宇宙ロケットエンジンの開発については、「今、特に投資しているもので、今月中にもテスト飛行を北海道大樹町で行う予定」と述べた。