【大紀元日本1月22日】日系企業・テクノグループ(日塑集団)深セン工場の従業員1500人が、18日から給与に不満を訴えるストライキに入った。工場側との交渉が難航したためデモ活動を行った従業員らは、出動した現地の公安機動隊から暴力を受け、鎮圧された。20日付のラジオ自由アジア(RFA)が伝えた。
ストライキの発端は16日夜。同工場の旧正月の忘年会が行われたが、一般従業員は参加対象から外され、かわりに一年間の労いとして、通常の昼食メニューに鶏の骨付きモモ肉1本が追加されていたことだという。侮辱的な待遇に、長年の不満に火が付いた一般従業員らはストライキを敢行した。
テクノグループ深セン工場の社員食堂の食事の粗末さはかつてから従業員のネット書き込みで明らかになっていた。今回のストライキで従業員らは、工場から長期にわたり低賃金・重労働を課されてきた上、食堂の粗末な食事で、健康に支障を来していると主張した。
一方、現地政府が公安を派遣し従業員らに暴力を振るったことについて、中国の民間人権組織「民生工作室観察」の責任者・劉飛躍氏は、毎年年末になると深センではストライキが多発すると説明し、労使問題自身は特別なことではないが、仲裁の役割を果たすべき地方政府が、労働者側を押さえつける立場に立ってしまうことに問題があり、それによって人々の信頼を失っていると指摘した。
劉氏はさらに、公安が労使問題にかかわるのは、社会の不安定要素を取り除こうとしているだけであって、問題の本質を見失っていると指摘する。労働者側の要求や権利を考慮せずに押さえつけるだけでは、実質上の労使間の矛盾は解消されず、問題は深まる一方だと強調した。
テクノグループは、プラスチックの電子部品製造加工と開発を主な事業として、1990年に香港に本部を設立し、中国国内では深セン、珠海、無錫などに工場を持つ。
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