6月から毒ミルク製品が流通 すでに消費されたか=湖北省

2010/11/25
更新: 2010/11/25

【大紀元日本11月25日】基準値を遥かに超えるメラミンの入った乳酸コーンミルクが湖北省で流通していたことが、21日、湖北省襄樊(じょうはん)市工商局の発表で明らかになった。この「毒ミルク」が確認できたのは今年6月で、回収できた分をのぞき、そのまま消費者に知らせることなく流通していた。

湖北省地方紙・襄樊日報の報道では、襄樊市工商局スポークスマン汪群章さんは「湖南遠山乳業有限公司が生產した乳酸コーンミルクのキロあたりメラミン含有量は4.8ミリグラムで、基準値(2.5ミリグラム)を大幅に超えている。このプラスティックボトル包裝の有毒コーンミルクは計50個、登録番号2010065、襄樊で売られたとみられる」と述べた。

同有毒ミルクは今年6月15日製造とされ、遠山乳業は一部回収しており、市品質監理局も一部を回収したが、それ以外はすでに消費者が飲んでしまった可能性があるという。

この情報は今月15日に襄樊日報の記者が、他の案件の取材中に偶然発見したもので、報導によって初めて消費者が知ることになった。市工商局の汪さんは、有毒コーンミルクは50個どころではなく、生產量はかなり多いと見ている。

一方、遠山乳業が所在する湖南省湘潭市の質監局局長李紅衛さんは、「この商品は遠山乳業の試験生産品であり、原材料にメラミン入り粉ミルクを使ったと見られ、その量は全部で6キロに過ぎない」と、新京報の取材に話した。さらに、今まで消費者に公表しなかった理由について、「手順が必要だった」と答えた。

生産元の遠山乳業のオフィシャルサイトではすでに同商品を削除しており、メディアの取材に対しても、当社職員は最初は自社製品ではないと答えたが、すでに工商局から公表されていると聞くと、上司に相談して回答すると答え、その後上司不在などの理由で回答を拒んだという。

遠山乳業は生產ラインを8つ持っており、生鮮ミルク、乳飲料等の系列商品を開発生産し、日生産量100トン前後という。このような自動生産ラインで原材料の粉ミルク6キロしか使用せず、50個しか製造しないことがありうるのかと、消費者の間で疑問と不安の声が上がっている。

(編集・張凛音)