【大紀元日本11月24日】8日に湖北省武漢市で公表された「全国第一回汚染源全面調査」の報告で、同市の工業、生活、農業に存在する各種汚染源が5万カ所以上にのぼることが明らかになった。
湖北大公網によると、環境保護局・統計局・農業局などでの1年以上にわたる調査の結果、07年の武漢市汚染源総数は51664カ所という実態が浮かび上がった。内訳は工業7645カ所、農業30325カ所、生活13664カ所、集中式汚染処理施設30カ所。これらの汚染源の9割以上が長江へ汚染物質を排水していると報告されている。
同年の総廃水量は8.18億トン、総排気量4781.62億立方メートル。主な汚染物質の総量は、アンモニア態窒素1.63万トン、リン0.25万トン、窒素3.23万トン、二酸化硫黄14.55万トン、煙塵3.98万トン、窒素酸化物7.99万トン。
武漢市の廃水の大部分は生活用水。ガスは主に工業から排気されている。
同市では武鋼、晨鳴紙業、華能武漢発電公司、国電青山熱電公司からの工業汚染物質が際立っており、全市の排出量の4割から8割を占める。また、生活汚染物質は主に住民の日常生活から排出されている。
一方、農業汚染物質とは、主に化学肥料の流出、家畜のフン、水産養殖用の飼料などを指している。また、集中式汚染処理施設からの汚染物質は、主にゴミ埋め立て地のゴミから流出した液体や焼却時に発生した排気ガスである。
区域分布から見ると、各市街中心部の酸素消費量と二酸化硫黄の排出レベルは、全市の平均よりも高く、郊外では汚水処理施設や企業の脱硫黄施設建設が立ち遅れている。
武漢市の汚染排出源調査としては初めての今回の調査で、これらの廃水の9割以上が長江に流れ込むことが判明した。この主要河川は、府河、漢江へと続いている。市内の湖への排水は比較的少ないが、湯遜湖、南湖などは、それ自体の容量が小さいため、水質も悪化傾向にあるようだ。