【大紀元日本11月18日】中国の湖南省チン州市で15日、大規模な集団抗議事件が発生した。 市内でのバイク・電気自転車の走行禁止令が抗議の引き金となった。 バイク運転手たちは、パトカーを引っくり返すなどの暴力行為で抗議した。ピーク時には5千人余りが集まったとみられ、多数の警察官が抗議者らを退散させた。
チン州市政府は13日から、 交通安全を守るという理由で、市内の一部のエリアで特定のバイク・電気自転車の走行を禁止する条例を施行しはじめた。
禁止令は、バイクや電気自転車で客を運ぶ出稼ぎ労働者、浄水やプロパンガスをバイクで宅配する業者にとって、職を失うことと同じである。 RAF放送の取材によると、ある女性店主は取引先に店舗を無料で譲り、商売をやめたという。
同禁止令が施行されてから3日目の15日午前、大勢のバイク運転手が市政府の役所前と付近の広場で集団抗議を繰り広げた。 パトカーの車体を複数引っくり返したり、道路脇の柵などを壊したりするなどの破壊行為となり、市民の野次馬も多数道路に集まり、市内は一時的な交通麻痺に陥った。
抗議現場の様子(ネット写真)
ピーク時には5千人余りが現場に集まり、交通を取り締まる警官が集団的な暴行を受けたというネット上の書き込みも見られた。抗議現場を収めた写真や映像も、 ネット上に掲載され、 中国政府から検閲・削除される前に、大勢の警官が民衆に退散するよう声高に説得する場面や、武装警官が巡回する様子などが確認できた。
同日午後、 RAF放送がチン州市政府の関連機関に電話取材を行ったところ、 集団抗議事件があったことを認め、すでに沈静化したということだった。同禁止令を見直すかという質問に対しては、情報がないとという返答だった。逮捕者はないもよう。
同禁止令は中国の道路交通法に違反するという指摘の声も、ネット上に上がっている。
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