チベット人中高生、大規模デモ 中国語による授業に反対=青海省

2010/10/21
更新: 2010/10/21

【大紀元日本10月21日】中国青海省同仁県で19日、数千人のチベット人生徒が街頭に出て抗議デモを行なった。現地6カ所の民族学校に在学する生徒らが、「文化的平等を要求する」というスローガンを叫び、中国共産党当局の教育改革政策は、チベット民族の言語と文化を滅ぼそうとしていると訴えた。人権団体「フリーチベット」(本部・ロンドン)が伝えている。

中国政府がチベット地区で遂行している教育改革政策のもとで、中学(日本の中学と高校に相当)の授業は、チベット語と英語の授業以外、全部中国語の教科書で行うことに変更された。事実上、チベット語の使用を制限することになる。また、大学入学試験もすべて中国語で行うため、チベット人は高等教育を受ける上で不利な立場に置かれている。

チベット地区の元中学教師は、「文化大革命を連想させるやり方。この種の改革は、我が民族の言語の存続を危うくさせるほか、中国の憲法にも違反している」と懸念を示している。

青海省同仁県には多くのチベット族が住んでいる。2008年5月、当地でチベット人による抗議運動が発生。中国政府は暴動とみなして武力弾圧を行い、国際社会から非難された。

ロイター通信は現地住民の証言を引用して、中国警察当局は生徒らの抗議デモを阻止しなかったと報じている。また、現地の政府関係者が抗議参加者と対話を行い、午後になって抗議活動が終わり、生徒らは解散したという。

(翻訳編集・叶子)