抽選現場で一万人抗議 地元政府の宝くじ販売詐欺に不満=江西省

2010/10/07
更新: 2010/10/07

【大紀元日本10月7日】中国共産党政権設立記念日の10月1日に伴う連休の間、中国の江西省萍郷市では大規模な抗議事件が発生した。地元政府が災害救済の名義で主催した宝くじが、ただの資金集めの詐欺であるとの疑いが現れ、抽選現場で数万人の市民による抗議が行われた。大量の武装警官が動員され、数人が逮捕される騒ぎとなった。

10月1日から3日まで、同市安源区政府は販売・即抽選の宝くじを発売した。一等賞は6口、賞金額は25万元(約300万円)。

現場の証言によると、最終日の10月3日午後、未発売の宝くじが残りわずかになったにもかかわらず、一等賞に当たった人はまだいない。そのため、一部の人は資金を出し合って残りのくじを全部購入した。しかし、それでも一等賞が当たらなかった。つまり、一等賞の当選者は一人もいなかったのだ。60口あるはずの二等賞5千元(約6万円)の当選者も数人しかいないという。

同日夜、市民数万人が発売現場に集まり、抗議を行った。

夜7時30分頃、現地政府は大型バス2台分の武装警官を現場に配備した。一時、市民と警官隊がもみ合う場面もあったという。宝くじの販売員を殴ったとされる数人は強制連行されて、現場の各道路は封鎖されていた。「一部の参加者は警官にひどく暴行された」との証言もある。

現時点では、同事件に関するインターネット上の書き込みや写真などの情報は削除されている。

(記者・洪寧、翻訳編集・叶子)
関連特集: