【大紀元日本9月17日】14日の広東省東莞(とうかん)市衛生局の発表によると、同市内で13日までにデング熱の発症が11人確認された。うち6人は治癒しており、5人は入院治療中だという。デング熱は蚊を媒介とするため、市政府は、9月15日から11月27日まで全市を挙げて蚊の撲滅運動を行うことを決定した。広州日報が報道している。
市衛生局によると、7月8日から6日間、シンガポールやマレーシアなど東南アジアを旅行した同市の市民が帰国後、22日に発熱と激しい筋肉痛などの症状を訴えた。市の医療センターで血液検査をしたところ、デング熱と判明し、初の症例となった。なお、この患者と同じツアーに参加したメンバーには発症が確認されていない。
これまでの11の発症例は市街化されていない地域に集中しているという。雨水を貯めて生活用水に当てる習慣が、蚊の生息空間を増やし、蚊を媒介とするデング熱の伝染につながったという。
デング熱には今のところワクチンはなく、予防には蚊を駆除し、蚊に刺されないようにするしかないとされる。
今年は東南アジアでデング熱が大流行する兆しを見せている。WHOが発表した数字によると、8月下旬の時点で、フィリピンでは死者465人、マレーシアでは死者101人が報告されている。日本でも旅先で感染し国内で発症するケースが増え、8月末までに126人の感染が確認されたと国立感染症研究所が発表している。
デング熱は高熱を繰り返すことと、強烈な痛みや発疹が特徴。適切な治療を行えば、致死率はかなり低く抑えられる。
(翻訳編集・張YH)