【大紀元日本8月27日】中国山東省の乳製品メーカー「聖元」製の粉ミルクを飲んだ赤ちゃんに、胸が膨らむなどの性早熟現象が、最近各地で相次いで報告されている。同製品に女性ホルモンが混入されているとの疑惑が高まったのを受け、中国衛生部が「聖元粉ミルクと乳児の性早熟には因果関係がない」との調査結果を発表し、同問題は収まったかに見えた。ところが、同製品を使用していた7か月の乳児に、2か月続けて生理現象が見られたことが報道され、聖元粉ミルクとの関係性が再び注目を集めている。
吉林省の人気紙「都市晩報」は25日、同省長春市で報告されたケースを取り上げた。園園ちゃんという7か月の女児に先月、生理現象が現れた。病院で検査を受けたところ、女性ホルモンが通常より高いほかは異常が見られないと告げられ、医師に後1か月観察するよう勧められた。8月13日、園園ちゃんに再び“月経”の現象が現れ、先月と同じく6日前後出血が続いた。
園園ちゃんのお父さんによると、園園ちゃんは生後ずっと聖元粉ミルクを使用していたが、8月中旬、聖元粉ミルクに問題があるとの騒ぎで、同ミルクの使用を停止した。2週間後の検査で、園園ちゃんの女性ホルモンは、基準の2倍から10倍の間の結果だったが、医師から飲用した粉ミルクは性早熟の原因にはならないと言われた。しかし、聖元粉ミルク以外摂取したものはないとして、親は問題は粉ミルクにあると考えているという。
「治療を求めるが医者がいない」と園園ちゃんのお父さんは「都市晩報」の記者に話した。省内全ての病院や専門家を訪ね尽くした。2か月も経つが、結論はまだ出ていない。中国の病院は信用できないと思っており、園園ちゃんの親は海外に行って検査することも考えているという。
今月初め、湖北省で3人の女児に胸が膨らむなどの早熟症状が見られ、検査を受けたところ、いずれも女性ホルモン値が成人女性並に高いことが分かった。長垣xun_pしている粉ミルクに問題があるのではないかと複数のメディアが報道したことによって、問題が表面化した。マスコミの盛んな報道で、衛生部は聖元粉ミルクのサンプル検査を依頼したが、15日、性早熟との関連性はないと発表した。
衛生部の発表は、消費者の不安を解消していないようだ。インターネット上での利用者らのコメントでは、調査手法に対する疑問や、不正の摘発を恐れて真相を隠そうとしているなどの当局への不信感が強まっている。また同時期、2008年に30万人の乳幼児の被害を出したメラミン入り粉ミルクの原料廃棄を徹底すると政府が発表したにもかかわらず、それを原料にした粉ミルクがまだ市場に流通していることが明らかとなり、消費者の怒りは絶えない。
一方、都市晩報が乳児に生理現象が現れたケースを取り上げた後、衛生部はこの件に注目し、吉林省衛生庁に事実調査を要請したと国内メディアが報道している。
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