【大紀元日本7月17日】メキシコ湾石油流出事故は、密閉ぶたを油井に取り付けることで、4月20日の発生から3ヶ月後の7月15日、ようやく流出が止まった。
この史上最大規模の流出事故と言われるメキシコ湾石油流出事故の賠償支払いなどでゆらぐ英BP社に対して、中国最大の石油・ガスの生産企業、ペトロチャイナ(中国石油)は、BPと密接に協力していきたいと表明。
ペトロチャイナの投資者関係責任者、毛澤鋒(マオ・ヅーフェン) 氏は、英紙「フィナンシャルタイムズ」の記者に「技術面での支援ができるかどうか連絡を入れた」と語った。 BP買収説の飛び交う中、財務面での具体的な話は控えている。
これまでも両社は協力関係にあり、2000年にペトロチャイナが上場した際、BPは20%の株を購入している(2004年に売却)。現在は広東省でガソリンスタンドを共同経営している。また14日付けの「ブルームバーグ」では、ペトロチャイナの子会社とBPが、新疆で炭層メタンの鉱床を調査中であると、ペトロチャイナの親会社CNPC(中国石油天然ガス集団)が発表している。
中国のエネルギー企業による国外企業の買収は、今年だけで、数十億ドルにのぼっている。3月に、CNOOC(中国海洋石油総公司)はアルゼンチンのブライダス・エネジー・ホールディングスに31億ドルを投資して、子会社ブライダス・コーポレーションの50%のシェアを獲得した。
4月には、中国国営企業のSinopec(中国石油化工股份有限公司)が、カナダのオイルサンド事業企業Syncrude Canada Ltdの持ち株9.03%を46.5億ドルで買収。アジアから北米への投資としては最大のものとなった。
メキシコ湾石油流出事故は、エネルギー資源のコントロールへの意欲を示す中国にとって棚からぼた餅のような話だ。今後の動きが注目される。