【大紀元日本7月8日】ニセモノ大国の中国に、政府部門のニセバージョンが登場した。
中国地方紙「揚子晩報」によると、先日、江蘇省塩城市で20億元相当の偽造領収書を作成・売買するニセ税務署が摘発されたという。このニセの税務署内には、領収書を偽造するためのパソコン、プリンターのほか、税務部門の印鑑、企業の領収書用印鑑50個以上があり、20万枚のニセ領収書が山積みされている。
さらに25人の職員を有する規模で、本物の税務署も顔負け。営業担当、販売網、常連のお得意先まで揃っていた。局長となる人物は「地下の税務署長」と称されている。
また、北京大衆紙「新京報」によると、幹部ポストの斡旋を行っているニセ中央直属機構も、北京市で摘発された。「中央農業産業発展委員会」のトップと自称する者は幹部ポストの斡旋の名目で、幹部になりたい2人から百万元(1300万円相当)を騙し取った疑いで逮捕されたという。
このニセ中央直属機構は2009年から北京市内で事務所を設置し、堂々と看板を掲げ営業していたという。事務所内に副主任2名、事務局長1名、経理1名が配属され、山東省、天津市で同様な事務所を開設し、幹部ポストの斡旋を行っている。すべてのポストは官位の高低によって値段が付けられているという。もちろん、書類はすべて偽造されたものだった。
百万元ある人は中国ではまださほど多くない。大金をなげうっても幹部になりたいのは、ワンランク上の金持ちを目指しているからだ。もちろん、毎月の給料で大金持ちになれるわけはなく、不正や汚職で一攫千金できるとの計算済みだ。「次回の成功を祈る」と皮肉ったエールを送るコメントが掲示板に寄せられている。汚職が横行する中国ならではの話である。
(翻訳編集・高遠)
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