【大紀元日本6月22日】中国湖南省で4月から5月にかけて、過去最大規模の通貨偽造事件が摘発された。計2億1千万元(約28億2千万円)の偽札が製造されたことが明らかになり、うち1億4千万元(約18億8千万円)はすでに流通しているという。中国国内メディアが伝えた。
ことの発端は4月27日、広東省広州市内の給油所で停車中の長距離バスから、6700万元(約9億円)相当の偽札が発見されたことだった。荷物を預けた張良成がすぐに容疑者として浮上。さらに、偽札運びに使った乗用車の車主・欧小芳が張良成の妻であることも判明。警察は2人の行方を追い始めた。
4月30日、2人の出身地・湖南省常寧市の警察は、偽札の製造工場に改造された張の親戚宅を急襲。製造設備や原料、製造中の偽札などが散乱していたという。
5月に入ってから、警察は江蘇省、広東省、湖南省で、張・欧夫婦を含めた5人の容疑者を次々と身柄拘束した。押収した偽札は2トンに達したという。
調べによると、張良成容疑者は昨年8月から、仲間と偽札製造用の機械を購入し、準備を進めた。9月に「生産」を開始してから、発覚した4月27日までの間、3回に分け、計2億1千万元相当を製造したという。最初の2回分にあたる1億4千万元は、今回の長距離バスと同じバスで広東省に運び、すでに広東省内で売りさばいた。
中国では通貨偽造事件が多発している。昨年1年間で押収した偽札や偽硬貨は11億6500万元(約156億円)に達する。今回の事件はこれまでに摘発された中でも最も規模が大きいという。
(翻訳編集・張YH)
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