【大紀元日本6月9日】広東省深セン市で現在開かれている「第5回人民代表大会(市議会)第1次会議」では、人民代表の過半数が欠席する、という中国の政治風土に合わない珍事件が発生した。
中国紙「南方都市報」が4日付の記事で報道した。
報道によると、会期4日目の会場では、半数ほどが空席で、会議の資料だけがテーブルの上に置かれていた。欠席した人民代表には、「中国騰訊公司」のCEO馬化騰氏、中国の自動車メーカー「比亚迪」のCEO王伝福氏も含まれているという。二人とも、中国国内では有名実業家であり、長年、中国政府から人民代表として指定されてきた「古株」である。
同大会事務局の幹部や、同市市長は相次いで、今回の大規模欠席を厳しく非難し、欠席した人の代表資格を剥奪するべきだとの考えを示した。
一方、一部の代表は欠席の理由について、市政府の幹部も多く欠席したことから、市政に関する議論が成り立たないためとしている。
インターネットでは、今回の事件について、熱い議論が交わされている。人民代表大会を「みせかけの芝居」と例え、「人民代表もついに我慢の限界にきた」「この大規模な欠席は、人民代表らの集団嘆願だ」などの、人民代表を擁護する書き込みや政治改革を求める声が多く見られた。
(翻訳編集・叶子)
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