【大紀元日本5月23日】「E96,N33の地域で、今後80時間以内に地震が発生する」。4月11日、中国のネット上のブログで出されたこの地震予告。E96,N33は青海省玉樹の所在位置だった。
青海地震を精確に予告した中国の地震予測民間専門家・楊智敏氏は、当局の情報封鎖を避けるため、4月11日、自分のブログで経度・緯度、風力レベルの値を用いて玉樹の大地震を予告し、その3日後の4月14日、予告通りに玉樹で大地震が発生した。
2ヶ月前の2月15日、ネット上でも、青海とチベットの境界付近で、マグニチュード6.1~6.9の地震が起きる可能性があると予測した。現時点で、青海地震を最も早期に予測した人物でもある。
「地震はますます多くなる」
今後、世界での地震の発生について、「ますます多くなる。地球温暖化の一環だ。地震発生の確率は、外国より中国の方が高いが、これも、地球環境の変化の一部に過ぎない。しかし、孤立した現象ではなく、天と地の変化に伴ったものだ」と、楊氏は見解を示す。
地震予測の奇才と言われる楊智敏氏は、かつて四川汶川大地震、攀枝花地震、雲南地震などを精確に予測した。もともと京劇俳優だった彼は失業後、十数個の発明をしており、『中国技術』などで論文を発表。長年の研究に基づいて、何回も地震を的確に予測し、経験を積み重ねてきた。
2008年3月、汶川で地震発生を予測した楊氏は、国家地震局に報告した。4月に再び強度の地震の信号を受け、地震局に再度報告したが、無視された。汶川大地震後、予測資料はすべて没収され、破棄されたという。
国家地震局に失望した楊氏は、その後も自分で予測の活動を続けていたが、自分のブログで予測情報を公開するようにした。安定維持という名目で、彼のブログは当局に何回も封じられ、圧力も受けてきたが、予測の活動を止めることはなかった。
「わたしたちは、つねに地震発生の情報を受信しているので、将来のことを非常に憂慮している。私たちにとって、唯一できることは、ネットで私たちの予測を公開し、命を大切にしてほしいと皆さんに警告することだけだ」
汶川大地震後も、楊氏は以下の地震を的確に予測した。
2008年6月2日、台湾の6.8Mの地震を12時間前に予告。
2008年8月30日、攀枝花6.1Mの地震を3時間前に予告。
2008年12月26日、雲南4.9Mとパキスタン6Mの地震を予告。
2009年5月9日、北京梅苑飯店で「地震予測災害防止シンポジウム」が行われ、楊氏は公演の席で「3時間後から60時間以内に、日本および中国遼寧省中部地方に地震が起こる可能性がある」と予告した。
その5時間後、日本に地震が起き、翌日22時47分に黒竜江安達市でM4.5の地震が起きた。
中国の伝統文化を併合して地震を予測
楊氏によると、地震を予測する際、現代の先端技術と中国の伝統文化を併合して地震を予測すれば、その的中率はかなり高くなるという。
楊氏は独自で地震の観測装置を作り、地震発生前の前兆を捉え、その情報を中国伝統文化の視点から分析して地震発生を予測することが可能だと言う。
「老子の哲学など中国の伝統思想はみな、天地人の一体化に基づいている。地震の予測は地球のプレートだけの観察に留まらず、天上・地表・地下・電磁波などを総合的に観察し、判断すべきだ」
楊氏によると、近年、地震を的確に予測できた科学者は、たいてい中国の伝統文化を活用した者で、予測が失敗した科学者は、現代科学だけに頼っていることを指摘する。
「易経」で地震を予測する専門家
深セン市在住の孫延好氏も、中国の伝統文化を用いて地震を予測する専門家の一人。4月6日、一週間以内に、玉樹地区で震度6の地震が発生すると予測し、地震局に報告したが、当局からの対応はなかったという。
孫氏によると、自分が使用する方法は中国の「易経」。2008年6月から今年4月の間に、同氏は国家地震局に計91回の地震予測を報告した。そのうちの86回は的中だった。特に震度6以上の地震予測はすべて発生したという。
同氏は、「易経」を理論的な基礎にして、離散数学などの統計方法を用いて自らの予測法「大易術數地震予測法」を作り出した。おかげで、時間、場所、深さ全てに精確な予測を行うことができた。
中国伝統文化の精華が伝承されていない事実を嘆き、中国の真の大物は民間にいると孫氏は見解する。しかし当局は、個人の専門家の意見に耳を傾くどころか。圧制し、打撃を与えようとすることしか行っていない。
「2月27日のチリ大地震後、環太平洋プレートが過激に刺激された。今後中国大陸は5年にわたり、8M前後の強震が少なくとも3回発生する可能性がある」と予想されている。