【大紀元日本5月21日】韓国水原地区の地方裁判所は5月18日、中国国籍の崔万吉と中国系韓国人・崔春植の両被告に、それぞれ懲役8ヶ月(執行猶予2年)と懲役4ヶ月(執行猶予2年)の有罪判決を下した。二人は同国内での脱中国共産党の活動参加者を暴行したことで起訴されていた。
昨年9月13日、韓国の安山市内で、法輪功の団体が主催する中国共産党離脱の応援集会・パレードの現場で、数名の男が複数の参加者を暴行し、現場の器材を壊すなどの妨害を行い、韓国警察にその場で逮捕された。
これらの乱入者は、「大使館の支持があるから、恐れることはない。韓国警察もなす術がないはずだ」「法輪功愛好者なら、男女問わずに殴れ」などの言葉を発していた。現場で警察に制止されたときには、携帯電話で中国大使館の関係者とみられる人物に状況を報告していた。
パレードの参加者に因縁をつける乱入者(大紀元)
韓国警察の制止を振り切ろうとする乱入者(大紀元)
その後、水原地方検察庁安山支庁が、同事件の調査にあたり、3ヶ月後の昨年12月28日、乱入した男二人を刑事犯罪容疑で起訴した。初公判が2月2日に開かれ、合計5回の法廷審理を経た後、今回の有罪判決に至った。
韓国の法律専門家は、「このような事件は通常、罰金で済む。(中略)今回の起訴から、乱入者たちを法律で罰しようとする検察側の強い意志が読み取れる」と話した。
韓国法輪大法佛学会のスポークスマンは、今回の判決を歓迎し、「中国当局にメッセージを告げる判決となった。国際社会では、暴力を乱用して法輪功愛好者を攻撃するのは許されない」と述べた。
尚、韓国法務部の幹部は大紀元の取材に対し、中国籍の崔万吉・被告を中国に強制送還することを示唆している。
2006年と2008年にも、中国人二人が、韓国国内の法輪功愛好者の活動を撹乱したとして、中国に強制送還された。一人は犯行直後、中国大使館に逃げ込んでおり、これらの事件の裏には中国大使館があるとみられている。
同事件の被害者の一人である韓国の某大手企業の役員・鄭期太氏は、「今回の判決は、当時の実際の暴力行為に比べると、まだまだ軽い。犯人たちが有罪判決を戒めとして、二度と暴行しないことを祈る」と語った。