【大紀元日本5月18日】今年1月から、広東省深セン市の携帯電話メーカー「富士康公司」で従業員の飛降り自殺が多発している。
中国メディアの報道によると、14日夜、同企業の男性従業員・梁さんが工場内のビルから墜落して死亡。現場には血が付着したナイフが発見され、遺体には4箇所の刺し傷があった。同社の発表によると、梁さんは安徽省出身で、享年21歳。昨年11月に入社し、第一線で働く作業員だった。同社は今月11日にも、女性従業員の飛び降り自殺があったばかりである。
今年1月以来、同社では従業員による飛降り自殺が9件発生している。重体となり病院で治療を受けている女性2人を除き、その他の自殺者は皆即死。自殺した9人のうち1人は27歳で、そのほかは17歳から22歳までの若者だった。
同社の広報担当者によると、自殺者は全員農村からの出稼ぎ労働者。勤続年数が最も長かったのは1年半で、最も短いのは20数日間。自殺の主な動機について、同社は恋愛や家庭内のトラブルとしている。また、同担当者は、工場敷地内で未遂に終わった自殺は20~30件に上ると話している。
同社で起きた従業員による連続自殺事件は、中国社会の注目を集めている。中国の精神医学や心理カウンセリングの専門家は、若者のストレス対応能力の弱さや、心の脆弱性などを指摘している。また、過酷な労働条件や、従業員に対する心のケアの不足などもあげられた。
(翻訳編集・叶子)
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