【大紀元日本5月15日】高層ビルが並ぶ中国の大都市では、ビルの給水施設に水を貯水して、パイプを通してから各戸の水道口に流すという「二次供水」の形式がメーンである。上海など大都市では60%の飲用二次供水に衛生問題が存在し、水道の蛇口から出る水に肉眼で見える不純物、更に水ミミズなどの生物が混じっていると多くの市民が訴えている。中国メディアが伝えた。
上海康城、春申景城、天山河畔花園、東方城市花園など多くの団地住人がネット掲示板上で水道水の不純物、赤虫のような生物或いは異臭などの問題について議論している。上海のある90年代に建てられたマンションはコンクリートでできたタンクを使用しているが、水質に対する苦情が出たため屋上にあるこのタンクを調べたところ、苔や鉄サビだらけだったという。
また、広州市民と住宅区のビル管理部門、各清掃会社によると、一般的に水道管から流れ出てくる赤虫や水ミミズの類についての苦情は毎月10件以上。これらは死んでいたり、生きていたり、様々。時には驚くほどの数が塊で発生するそうだ。
水道水の問題を討論するある住宅区の掲示板上で、水にウマビルがあったという書き込みもある。あるネットユーザーは水質が良くないため浄水器を使用しているが、数日でフィルターが黒くなるとフィードバック。
上海市衛星監督所産品衛生監督課の応亮副課長は、水の中に不純物が確認できるなら、間違いなく衛生基準に適合しておらず、飲用には出来ないと指摘している。また、上海水産大学水産養殖学科の王武介教授は、水ミミズの出現は水道水がすでにある程度汚染されている事を証明していると説明した。
二次供水の水源汚染は、通常タンクが清潔でないために起こるものと考えられている。各都市には関連の規制が存在するが、これについて監督する部門はない。上海市にも二次供水用タンクの衛生管理についての規定があり、違反すれば罰金を科せられるのだが、実際は執行されていないようだ。