【大紀元日本5月12日】中国のエイズ感染者を支援する著名な人権活動家・萬延海氏(46歳、男)は6日、「中国当局からの圧力があった」として、香港を経由し米国へ亡命した。萬氏が代表を務めるNGOのイベントのキャンセルや、複数回にわたる脅迫電話などの嫌がらせが相次ぎ、身の危険を感じたという。
AP通信の報道によると、萬氏は妻と4歳の娘を連れて、商務ビザで香港に渡り、米国に到着した。
同氏はかつて、中国衛生部(日本の厚生省にあたる)に勤務していた。1994年、エイズ感染者を支援するNGO「北京愛知行研究所」を設立。エイズ感染の予防や感染者の人権保護などに取組んできた。
過去十数年間、萬氏は頻繁に警察当局から身柄を拘束され、取調べを受けた。そのほか、税務署や教育・宣伝などの政府部門からも度重なる圧力を受けてきたという。また、今年3月、中国当局は国内のNGOに対する海外からの資金援助を規制し、萬氏の研究所は厳しい資金難に陥っていた。
萬氏の行動について、多くの人権活動家らはツイッターに応援のメッセージを寄せているが、NGOの行く末を案じる声もあった。
(翻訳編集・叶子)