【大紀元日本3月27日】児童の鉛中毒が問題となっている湖南省郴(ちん)州市では、日に日に被害者の人数が増加している。昨年に大勢の被害を受けた児童が検査されたが、今年もまた新たな被害者が続出している。同市衛生局22日のデータによると、鉛中毒と診断された児童は45人に達し、うち30人は郴州市中病院で入院治療を行っている。
この他に成人152人が鉛中毒と診断され、検査中の患者もいる事から、鉛中毒の人数は今後も増加していくと見られている。「中国日報」が伝えた。
湖南省郴州市衛生局24日の報告によると、今月16日から23日までに同市で血液検査を受けたのは375人に上り、このうち26人の血液から基準値を超える鉛が検出された。
製錬工場による汚染で、09年後半、郴州市嘉禾(ジャヘ)県で多くの児童が鉛中毒と診断され、最近では同市桂陽(グイヤン)県でも多数の中毒者が見つかっている。同紙は、多くの工場が無許可で生産を続けており、鉛中毒の主な要因となっていると報じている。
5日間で高汚染企業81社が閉鎖
郴州市環境保護局は、市当局が19日から製錬メーカーに対する徹底的な調査を始めたと伝えた。調査が行われたのは、ヒ素、カドミウム、鉛、クロムなどの非鉄金属製錬や、電解二酸化マンガン、ヒ素製品などの製錬企業および市民から繰り返し訴えのあったその他の企業。5日間の間に、合わせて81社の高汚染企業が閉鎖することとなった。調査は今年6月中旬まで継続される予定。
(翻訳編集・坂本)
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