【大紀元日本12月30日】いつの間にか、行為芸術(パフォーマンス)が中国で大流行し、芸術家たちは自分なりの行動をもって己の審美観や価値観を示すようになった。芸術における表現の自由を巧みに利用し、芸術家ではない人たちもこの自由な列車に便乗し、多元的なバリエーションを表している。
そのユーモア性に愛着して、とっぴな非芸術的挙動までも行為芸術と称されている。馮正虎氏のケースもその一例である。人権活動家の馮正虎氏は、4月に来日して以来、8回も帰国を試みたが、いずれも未遂に終わった。日本へ強制送還された(?)馮さんは、それならばと日本への入国も放棄し、11月4日から成田空港で、映画「ターミナル」のトム・ハンクス役に入り込んだのである。日本の玄関口で「史上もっともスゴイ」行為芸術を演じている彼にしてみれば、この演技はあまりにも悲壮で惨憺たるものであろう。
11月20日、中国の著名な芸術家で民主活動家でもある艾未未氏も、彼を応援するためにわざわざ成田空港に足を運んだ。肉食系の馮氏に調理ずみの肉を多く持ってきたほか、艾氏は自分がかつて行為芸術ショーに用いた「草泥馬」(馬の縫いぐるみ。「草泥馬」は罵語で、ここでは中共を罵る隠喩)を手渡して励ました。
成田の舞台に登場しているのは、孤影寥々たる馮さんのみならず、中共も彼と一緒にこの行為芸術ショーに出演する、いわば二人羽織である。ただ、馮さんの表舞台に対し、中共は裏舞台におり、馮さんがセリフを言うのにひきかえ、中共の芸は身を隠してのパントマイムなのである。しかし、無言劇にも明確な潜在セリフがある。「みなさん、ご覧いただこう。誰かが人権を主張すればとことん叩きのめし、どこかの国がこいつらの真相を聞けば厄介なことになる…」このようなお隣人の激怒により、日本も否応なしにこのショーの巻き添えを食い、表にも裏にも手を回さざるをえない。日本が課せられた役はただ一つ、彼のような被害者たちにいかに手を差し伸べるか、という一芸である。
年の瀬に、アルゼンチンの大法官がジェノサイドで江沢民らに逮捕令を出した。看過されるかもしれないが、しかしこれは確かに人類史上の画期的な大事件である。この消息はひそやかながら世界情勢の大趨勢とその焦点を予告している。すなわち、馮氏のような被害者が見殺しにされる冷酷な時世がそろそろ終焉し、人類が正義を守って悪魔を戒める時代がすでに到来している。
今年の国際情勢は激変し、日米中における新三国志の態勢がより目を奪う。新三国志の出演には、義、知、行が求められるが、天道に従うものが勝つ。今後、日本は米国と手を組んで悪魔を挟撃し、人類の正義を堂々と守ってほしい。これこそが、真の「友愛」であり、新三国志のあるべきシナリオである。
除夜の鐘がいよいよ響く。それは未来を告げて目覚めを促す天の声だろう。
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