体罰が原因か 中学2年生凍死=山東省

2009/12/25
更新: 2009/12/25

【大紀元日本12月25日】中国山東省濰坊(ウェイファン)市臨眗(リンチュィ)県のある中学校で18日、学生寮の裏の排水溝で学生の遺体が見つかった事件で、遺族は教師による体罰があったと主張、学校側の管理責任を追及している。一方、生徒の死因について学校側は「健康に問題があった」と主張しており、双方の主張は食い違いを見せている。警察は、教師に業務上過失致死の疑いがあるとみて調査を進めている。

遺体で発見されたのは臨眗(リンチュィ)県五井中学校2年生の張継新(チァン・ジシン)さん(14)。「斉魯ネット」22日の報道によると、張さんは同じ学生寮の生徒に頼まれてインスタントラーメンを買いに外出しようとした際、学校の先生に見つかって殴られ、学生寮の外に立たされた。取材に応じた生徒によると、被害者を殴った教員はその後飲酒のために外出し、体罰を与えた生徒のことは忘れていたという。当日夜の気温はマイナス10数度で、生徒は翌日、遺体で発見された。死因は凍死だったと生徒は主張している。生徒は、学校の中に、酒を飲むたびに生徒に暴力をふるう教員が1人いると話している。

同ネットによると、取材に応じた学校の教員および上層部は、張さんの死亡について「穏やかに、仰向けに横になっていた。顔に苦しい表情はなかった」と話した。また、学校側は「これは他殺でもなく、自殺でもなく、事故だ。生徒の健康問題が原因だと考えられる」と強調した。

一方、遺族は学校側の説明に反発している。遺族は、「被害者はいたって健康」であり、「生徒が一晩中外に立たされていたことになぜ誰も気づかなかったのか」と怒りを隠せない。家族は学校側に対し、当日夜の当直だった4人の教員からの説明を求めているが、4人とも連絡は途絶えているという。

「穏やかな表情だった」と話す五井中学校の教員(ネット写真)

(翻訳編集・余靜)