【大紀元日本8月20日】ノーベル平和賞受賞者17人が世界へ核兵器廃絶を訴える「ノーベル平和賞受賞者ヒロシマ・ナガサキ宣言」を5月17日、中国新聞を通じて発表。コスタリカ、東ティモールの現職大統領やダライ・ラマ14世、韓国の故金大中(キム・デジュン)氏が名を連ねた。
同宣言は北アイルランドの平和運動家、メイリード・マグアイア氏による草案。存命ノーベル平和賞受賞者30人に賛同を呼びかけた。しかし、米国で政治的影響力のあるキッシンジャー元国務長官、ジミー・カーター氏、アル・ゴア元副大統領らの参名はなかった。
ヒロシマ・ナガサキ宣言の要旨
1.2010年5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議を控え、私たちはオバマ米大統領の「核兵器のない世界」への呼びかけに賛同し、すべての国の指導者がこの目標を追求するよう訴える。
1.NPTの存在にもかかわらず、核兵器廃絶への前進はほとんど見られず、核保有国の圧力のため他国も核兵器生産を求めている。この核拡散への脅威を憂慮する。
1.平和を希求する被爆者をはじめ、多くの人々のお陰で、3度目の核戦争を避けることができた。これは人間がより健全で崇高な資質、暴力を排し生命を守ろうという本能があることを示唆する。
1.核兵器は、無差別に人類を害し、不道徳、違法であり、広島・長崎の原爆投下とその後の影響から、大惨事を人類にもたらす事を世界は知っている。
1.ノーベル平和賞受賞者として、世界中の人々、指導者達に核軍縮、廃絶に向けて政治的意思を喚起する行動を呼びかける。人類に大きな平和が訪れるよう結束し、この構想を現実にしなければならない。
(西村)