【大紀元日本4月30日】中国安徽省阜陽市当局は、本年すでに800人の児童はウイルスが腸道に感染し、19人が死亡したことを明らかにした。調べによると、今年3月以降、阜陽市では789人の児童が腸道EV71ウイルスに感染し、現在204人が病院で治療を受けており、そのうちの18人が重症、4人が危篤状態だという。
EV71腸道ウイルスは、主に唾液、膿、排泄物などから感染。5歳未満の児童が多発する。
専門家によると、EV71腸道ウイルスに感染しても治療で回復するが、一部の患者は心筋の炎症、無菌性脳膜炎および肺水腫などの合併症をもたらす可能性があるとし、命の危険にさらされる可能性もあるという。専門家は、環境衛生が劣悪であったり、個人の衛生習慣が良くない場合、EV71腸道ウイルス感染の発生を引き起こす可能性があると警告している。
*情報公開の遅れ
情報筋によると、阜陽市は今年3月上旬から同じ病状の児童患者が現われ、地元人民医院は同月27日~29日の3日間で、5人の児童が相次いで死亡したため、病院側は同月31日に政府当局上層部に状況報告したという。
しかし、地元政府がこの情報を市民に公開したのは遅く、4月15日にようやく地元のメディアに関連情報を発表した。この関連情報では専門家の話を引用し、呼吸道感染とした。阜陽市衛生局は地元医療部門に下達した内部通知では、死亡した児童は「重症肺炎」と診断され、呼吸道感染疾病の予防を強化するように求めた。
*感染症状
医学専門家の紹介では、EV71腸道ウイルスはヒトの腸道に起きる病気で、ウイルスに感染した児童は、手足口病、病原性喉頭炎、重症の場合は肺水腫、脳炎などを引き起こす。
発病は殆ど児童で、特に3歳以下の乳幼児に多く見られる。多くの場合は1週間以内で回復するが、稀に重症患者は死亡することもある。
児童がEV71腸道ウイルスに感染すると、一般的には高熱とともに、口腔、手足、臀部の部分に皮疹または口腔粘膜の炎症が現われる。一部の患者において、初期段階では咳きなど風邪の症状が現われる。
また、患者は1~2日間で発熱が収まってから、通常は手のひらおよび足底に皮疹が現われ、または臀部に現われる可能性もある。しかし、一部の児童は発熱しないが、手・足・臀部に皮疹または発疹性喉頭炎が現われ、病状は比較的に軽い。
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