ブット元首相暗殺、アルカイダが犯行声明

2007/12/28
更新: 2007/12/28

【大紀元日本12月28日】アフガニスタンを拠点とするアルカイダの指導者は、ブット元首相暗殺犯行声明を出し、同元首相を「最も貴重な米国の資産」とした。インドのメディア、インディア・エクスプレスが28日に伝えた。

報道によると、アルカイダのムスタファ・アブ・アルヤジド指揮官兼報道官がイタリアの通信社、アドンクロノス・インターナショナル(AKI)に電話で伝えたもので、「我々は、ムジャハディーン(聖戦士)の打倒を誓った最も貴重な米国の資産を始末した」と犯行声明を述べたという。

アルヤジド指揮官は、アフガニスタンの主要なアルカイダ指揮官とされ、ブット氏の暗殺はアルカイダのナンバー2、アイマン・アル・ザワヒリが10月に決めたものであるという。

今回の暗殺には複数のテロ集団が組織されたとされ、イスラム系テロ組織「ラシュカル-イ-ジャンヴィ」のパンジャブ人志願者の集団がブット氏を暗殺したという。

暗殺者はブット氏を射殺した後、ブット氏の車両近くで自爆した。ブット氏は近くのラワルピンディで開かれた選挙集会に出席した後だった。自爆で約30人が死亡した。

選挙運動でブット氏は、パキスタン人民党の指示を獲得するために、パキスタン北部で過激派を助長している活動家分子を繰り返し攻撃し、軍事グループ撲滅を誓ったという。

ブット氏は2ヶ月前に国外からパキスタンに戻り、10月18日のカラチで開かれた帰国歓迎の行進中に自爆テロが発生し、140人が死亡したがブット氏は生きながらえた。

パキスタンのタリバングループの連合組織「テクリク・タリバン-パキスタン」のリーダーになったとされるバイトゥラー・メースド軍事指導者は、ブット氏を狙った自爆テロを行うと威嚇していたという。