福田康夫首相は12日夜、官邸内で記者団に対して、株価下落について「心配することは、少しもない」と述べた。株価下落の理由については「海外市場で先週末に下がったことを受けてのことだと思う」と指摘した。
その上で「日本の場合、ファンダメンタルズは悪くない」と強調。「一部、例えば住宅着工が遅れているとかいうようなことがあるかもしれないが、これはきょう国土交通相が言っていた、10月からは円滑に建築審査もできるということなので、その辺から盛り返してくるのではないか」としている。
また、福田首相は円高が日本企業に与える影響について「短期的には企業、特に輸出企業にはマイナス」としながらも「逆に輸入企業は原価が安くなるわけだからいい。差し引きどうなのか。円高だから株が下がるというものでもない」との見方を示した。
一方、訪米については「米国を最初の訪問国に選んだ。米国との関係は深く幅広い。安全保障の関係も抱えており、日本の外交的な考え方を伝えたい。また、米国の考え方を聞いていきたい」と語った。
[東京 12日 ロイター]