【大紀元日本11月1日】胡錦濤主席と温家宝総理に対し共産党一党独裁を批判し、重大な政治改革を求める公開状は、大紀元サイトで発表された後、海外の中国語メディアや中国国内のネット掲示板に多く掲載され、第17回党大会で新体制を整えた共産党中央政局を大きく揺るがした。公開状を出した中国安徽省の政治協商委員会常務委員・汪兆鈞(おうちょうきん=ワン・ザオジン)氏(60)はメディアの取材で、中共高層も含めて多くの支持を得ていることを明らかにした。
4万字超この公開状では、中国社会が現在直面する「多くの爆弾(社会問題)」を述べ、中国経済の「高度成長」が招いた資源と自然環境への破壊や、不動産バブル、国営企業の改革、社会の不公平問題、政府による情報封鎖およびメディアの機能喪失、台湾問題と国内の政治改革などを言及した。共産党一党独裁を批判し、中国社会は、重大な政治改革を実行し、民主中国を立ち上げる時期に迫っていると呼びかけた。また、最も早急に実行すべきことは気功団体法輪功に対する弾圧の中止と被害者への賠償であると指摘している。最後、「中国のゴルバチョフの出現を期待している。中国のエリツィンを期待している」と訴えた。
公開状が海外で発表された後、汪兆鈞氏は、米国や香港、中国国内各地から多くの支持を得たと話した。「民衆は私を支持している。その中に共産党高層幹部も多くいる」という。
また、汪氏がすでに逮捕されたうわさについて、同氏が10月30日に大紀元に緊急声明を送り、現在の安否について「非常によく、いかなる邪魔もない」と述べ、「私の公開状が大紀元サイトを通して公開された後、世界各地の中国人から関心と支援が殺到している。また、中国国内の多くのインターネット掲示板にも転載されている。その反応は私の想像以上で、非常に励まされている」と支援者らに感謝の意を表明した。
公開状の中に言及した政治改革の内容に関して、汪氏が「民主憲政制度である」と説明した。「ロシアさえも社会主義を捨てたでしょう。中国は数十年の社会主義を経て、現在誰でも(社会主義の本質)わかっている。文化大革命が終わった時、みんなはすでによく分かっていた。ただ言う勇気がなかっただけだ」と話した。
法輪功に対する弾圧について、「共産党は自身のシステムの外にいる者に対して、必ず弾圧し、解散させようとしている。法輪功を打圧することは、全国民の口を封じたことと同じだ……法輪功は煉功しているだけであり、真・善・忍を信奉するのは別に悪いことではない。中国は文革後、神仏などに対する畏敬というものを失ってしまった。真・善・忍は、中国社会にとって有益である……わたしは無神論者で信仰を持たないが、信仰を持つ人々と対立することはない。社会がひとつの色に染まらなければならないのか、同じ話をしなければいけないのか。それは間違いである。国連共同宣言でも、中国憲法でも、言論の自由を保障する規定がある。それは初歩的な常識である」と語った。
汪氏が中共当局の法輪功迫害についてさらに認識を深め、「この迫害は、これ以上続けてはならない」と思ったのは、高智晟・人権弁護士が胡温政権に当てた公開状を読んだからであるという。