【大紀元日本10月26日】中国当局はオリンピック開催にあたり、外国メディアによる国内での取材制限を一時緩和すると発表していたが、最近、BBC記者の人権活動家への取材が阻止され、第17回党大会などの取材許可を申請したが、許可されなかった。
10月21日、BBC中文部記者が広東省東莞大嶺山鎮で、民間の労働者権益保護の諮問機構で取材する際に、現地の公安警察が室内に強行突入し、取材が阻止された。その後、同機構の責任者は警察に尾行されたり、嫌がらせなどを受けたりしていた。本人はラジオ自由アジア(RFA)の取材に対し、海外メディアとの接触をためらうようになり、労働者権益保護に携わるのをやめようと考え始めた、と心情を明かした。
本件に関して、RFAの記者が現地の警察派出所に取材を申し込んだが、対応に出た関係者は、政治部の審査を受けずに、取材を受けることはできないと答えた。もう1人の当事者、BBC新聞部駐シンガポール記者ジュリアーナ・リュー氏は、現時点では、本件に関する内容は避けたいとしている。
また、BBC中文部が第17回党大会の取材許可を申請し続けたが、大会が開幕してからも、中国大使館から、審査中との答えが繰り返され、最終的に許可が下りなかったという。
同部の責任者によると、中国大使館に対し、正式文書で説明を求めたが、最後まで答えがなかった。
長年来、BBC中文部は、北京にあるBBC記者クラブに中文部の記者を常駐させるのを求め続けてきたが、中国当局から許可が下りないため、実現できないという。
BBC中文部編集者・呉氏はRFAの記者に対し、「今年3月に、全人代(全国人民代表大会)の『両会』が開かれた際に、我々はこの機会に取材を行い、普通の国民と接触し、彼らのオリンピックと国内事情に関する見方を得ようとしたが、同様に取材許可が下りなかった。理由は、限定数があるため。外国メディアを対象とする国内での取材緩和の政策実行について、少なくとも、BBC中文部は、その効果を感じていない」と語った。
ちなみに、BBC英語部の取材は中国当局に許可されている。BBC中文部はこれまでに、中国当局が報道禁止とする国内ニュースを伝え続けている。
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