産業スパイとして起訴、中国系エンジニア2人=米国

2007/10/04
更新: 2007/10/04

【大紀元日本10月4日】米政府は、コンピュータチップの設計データを盗み、それをベースに新たに開発したチップを中国軍部に販売しようとした容疑で中国系エンジニア2人を起訴した。

中国人の李嵐容疑者(42) =米国籍=と、葛躍飛容疑者(34)=中国籍=は、勤務先の通信器材製造会社「ネット・ロジック・マイクロシステムズ」社(以下、ネット・ロジック社)のコンピュータ・チップ設計データの窃盗行為で起訴された。

米検察側は、2人は別会社を設立し、盗んだデータで新たにチップを開発し、中国軍部に販売したことを明らかにした。2人はまた、台湾最大コンピュータ・チップ製造会社「台積電」社のデータを盗んだ容疑としても訴えられている。情報筋によると、「台積電」社は米国カリフォルニア州に事務所を構えている。ネット・ロジック、台積電両社の設計データおよびインターネット用チップとプロセッサ(CPU)があれば、軍事用途に使用できるという。

両容疑者は、産業スパイ活動に従事した2事案、外国政府の依頼による企業機密窃盗容疑、企業機密犯罪の2事案および共謀の罪で訴えられている。2人は共に30万米ドルの保釈金で自宅にて審査待ちしているが10月9日に出廷することになっている。なお、有罪判決になった場合、最高15年間の懲役とみられる。

すべての事案はサンフランシスコの郊外にあるコンピュータ科学技術重鎮のシリコン・バレーで発生した。国際諜報工作を監視する米連邦調査局は、米国における中国のスパイ活動を警戒している。北京当局はこれまでにも米国の機密情報の盗み出しているからだ。

米検察官は、知的財産権を行使したことで、地元の経済性や米国の安全性を高められたと示した。米国ではこれまでに、産業スパイ罪で3人が有罪判決を下された。

(翻訳/編集・余靜)
関連特集: