【大紀元日本8月18日】来年にひかえた北京オリンピック競技場の中国人建築デザイナー、艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏は先日メディアの取材で、中国共産党がオリンピックを利用して政治的な宣伝を行うことや、一党独裁の政治体制に嫌気が差したため、中国共産党政権及び北京五輪と一切の縁を切り、来年に「鳥の巣」で開催される北京五輪開会式には出席しないと表明した。
英紙「ガーディアン」によると、北京五輪のシンボルとなるスタジアム、通称「鳥の巣」は、スイスの建築会社「Herzog & de Meuron(ヘルツォーク&ド・ムーロン)」が手がけ、中国の著名アーティスト、建築デザイナーの艾未未氏がコンサルタントとしてデザインに関わった。
「鳥の巣」を手がけた中国人建築デザインコンサルタント艾未未(AFP PHOTO DDP/THOMAS LOHNES GERMANY OUT)
艾未未氏は、「私は、宣伝やプロパガンダで人の心を興奮させることが嫌いだ。人々を誤魔化すため、表だけ取り繕って、事実を見せないようにし、真の問題から遠ざかっている。これは、誰にとってもよくない」と中国共産党のやり方を厳しく批判した。
莫大な財を費した北京オリンピック主会場「鳥の巣」(AFP PHOTO)
艾未未氏は更に、オリンピックの開幕式に携わる中国の映画監督・張芸謀(チャン・イーモウ)氏や、米映画監督スピルバーグ氏もアーティストとしての自分達の責任を果たしていないと主張する。「自分の職業を恥ずかしげもなく乱用し、道徳的判断を下せない人は嫌いだ」と艾氏の批判は手厳しい。
艾未未氏は、北京五輪と縁を切る意志は固く、来年開催される「鳥の巣」での開会式には出席しないと述べた。
艾未未さんの父親である艾青(アイ・チン)さんは有名な詩人で、ウェイウェイさんが幼い時に中国共産党から迫害を受け、新疆の農場で強制労働をさせられていたという。
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